
オーストラリアといえば、青い空、美しい自然や海、陽気なオージーを思い浮かべる人も少なくないと思います。気候も場所にも寄りますがある程度の大きな町や都市なら快適なところが多く、日本よりも過ごしやすいと思いますし、治安も海外の中では非常に良い部類に入るのではないでしょうか?
オーストラリアに旅行や留学、ワーホリなどで訪れたことがある人は多くが魅了され、「また行きたい」、「こんなところに住めたら」と感じる人も多いです。これは日本人に限らず、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ諸国の人たちも同様で、世界で人気があり、移住先としても人気の場所でもあります。
そんなオーストラリアを旅行するならどこがお薦め?と聞かれれば、それはもう一言では言えないです。何故なら、オーストラリア大陸は巨大でアラスカやハワイなどの島を除いたアメリカ合衆国と同じ大きさです。大都市から地方都市、ビーチ・島もあれば、ウルル(旧エアーズロック)のような年中高温の乾燥地帯、あるいはマイナスイオンが半端ない森林地帯もあります。ひとつ言えるのはこれだけ巨大な大陸に2,500万人程しか住んでいないということです。アメリカは人口3億人を超えています。つまり手つかずの自然が至る所にあるということです。
私自身オーストラリアの隅々まで訪れたわけではありませんが、これまでの7年ちょっとのオーストラリア暮らしの中で様々な場所を訪れました。その中からおすすめの場所をいくつか紹介したいと思います。
- シドニー・メルボルン(東部、南東部)
- ブリズベン・ゴールドコースト・ケアンズ(北東部)
- ウルル(旧エアーズロック)・カタジュタ・キングスキャニオン(中央部)
- アデレード(中央南部)
- パース・西オーストラリア州(西部)
- タスマニア島(南東部)
この投稿はパート6です。上のリストから別のパートに行けます。
6. パース・西オーストラリア州(西部)のおすすめスポットこんな方にお勧め-シドニーやメルボルン、ゴールドコースト、ケアンズ、ウルルなど主要な観光スポットは制覇済みの方。オーストラリアの美しい自然や固有の「The 自然」 を堪能したい方。メジャーな観光スポットより知る人ぞ知る的な場所を訪れてみたい方。
オーストラリアと言えば、シドニーやメルボルン、ゴールドコーストにケアンズが有名ですが、最近は「それらの場所にはもう行った。次にお勧めの場所はどこ?」という時にパースを挙げられることが多く、特集を組まれたりして知名度も少しずつ上がってきています。
シドニーやメルボルン、ゴールドコーストにケアンズは全てオーストラリアの東側にあり、オーストラリアは経済的には大陸の東側を中心に発展してきた経緯がありますが、パースは唯一オーストラリア大陸の西側の都市になります。東側と西側で何が違うかと言えば、まずオーストラリア大陸の東側は太平洋、一方西側はインド洋です。インド洋と言えばプーケットやモルディブもインド洋で、それらと同じような海の色をしているのがオーストラリア大陸の西側の海です。なので、西オーストラリア州の海は透明度が高いだけでなくターコイズカラーの見た目にも非常に美しいです。そして西オーストラリア州は唯一大陸の北から南まで、大陸の約3分の1(日本の約6倍)を有するオーストラリア国内で最大の州で、オーストラリア固有の様々な自然も有しています。北は夏は50℃まで上がる場所もあれば、南は30℃いくかいかないかの冷涼な場所もあります(乾燥しているのでかなり涼しいです)。そしてウルルのような赤土の大地から南はエバーグリーンの森林に覆われた地域まで様々です。オーストラリア大陸の秘境の地と言っても過言ではないと思います。

パースには約6年半住んでいたので、思い出もたくさんありますし、私にとってパースや西オーストラリア州はオーストラリアで最も馴染みのある地域です。この投稿だけですべてを語るのは難しいので、何回かに分けていきたいと思います。
人口から見たパース、西オーストラリア州
オーストラリアの統計局(ABS)のデータによると、オーストラリア全体の人口は2020年3月時点で約2,560万人、そのうち西オーストラリア州の人口は約265万人だそうです。ざっくり10分の1です。上述の通りオーストラリアは大陸の東側に都市が集中しており、QLD州(ブリズベン、ゴールドコースト)、NSW州(シドニー)、VIC州(メルボルン)だけで約2,000万人の人口になります。つまり、オーストラリア居住者の78%近くの人が大陸の東側に住んでいてそれ以外にパースやアデレード、ダーウィンなどの地方都市に住んでいるという感じになります。
パースの日本人比率ですが、在パース日本領事館の資料によると2018年10月時点でで在留邦人は7,268人だそうで(永住者が3分の2)、西オーストラリア州全体の約0.27%に過ぎません。ただ、学生で在留届を出してない人もいるかもしれないので実際にはもう少し多いのかもしれませんが、それでも1%にすら届くかどうかでないでしょうか?
パース及び近郊の町中を歩いていると、白人、非白人の比率は半々ぐらいです。アジア系も非常に多く、中国人はもちろん、韓国人も負けないとばかりにものすごく多く、それに続いてマレーシア、インドネシア、インド、スリランカ、フィリピン、ベトナムなど東南アジア系が非常に多いと思います。やはり地理的に東南アジアに近いからと思われます。なので、町中のレストランも西洋、中華、東南アジア系の料理が1つの通りにごちゃまぜで並んでいる感じです。
日本人は2015年頃から少しずつ増えていき、今は町中で日本語がたまに聞こえても珍しくなくなったような感じです。日系スーパーやラーメン屋なども2015年以降少しづつ進出し始めてきて、ユニクロやダイソーもオープンしました。ANAが昨年10月から直行便(成田・パース間)を開始したことでコロナ前までは日本人観光客も増えたと思います。
パースが観光でこれまであまり注目されてこなかったのはこのような点からもわかるかと思います。なんせオーストラリア大陸の東側と西側は飛行機で5時間ほどの距離、時差は2時間(夏はサマータイムを採用しているシドニーやメルボルンは3時間)。オーストラリア人でさえ東の人が西行くことも少なく、逆も同様です。



西オーストラリア州の人口約265万人のうちパース及びその近郊の町に住んでいるのは200万人強(2019年6月のデータになります)。なので、西オーストラリア州の約78%の人がパース及びその近郊に住んでいることになります。
https://www.abs.gov.au/statistics/people/population/regional-population/2018-19
日本の6倍ほどの面積を持った西オーストラリア州の大地に200万人強がパースという一地域に集中して住み、残りの60万人近くがバカでかい西オーストラリア州内にポツン、ポツンと点在している。つまり、自然が豊かで手つかずの自然も至る所にあるということです。








パースの気候
パースの気候は地中海性気候に属するそうです。ざっくり言えば寒すぎず、暑すぎず、四季はありますが日本ほどはっきりしておらず気温差がマイルドです。冬は朝は7,8℃でも昼までに20℃近くまで上がったり、夏は昼は35℃を超えても(乾燥しているので日陰にいれば暑さは感じません)、夜は30℃を下回ってエアコン要らずで眠れるなど(乾燥しているのでひんやり)、オーストラリア大陸の中ではシドニーやゴールドコーストのように年間を通して過ごすのに快適な場所だと思います。ただ、それらの地域との違いはパースの夏の陽射しはものすごく強く非常に乾燥しているということでしょうか?
春(3月~5月)、秋(9月~11月)
この時期は日本のそれと同じように暑くなく、寒くなくという感じで気温的に非常に快適です。雨もそれほど多くなく週に降っても2,3日くらいでしょうか?春はワイルドフラワーと呼ばれるオーストラリア固有、もしくは西オーストラリア州固有の野生の花が北から南に向かって咲き乱れ、西オーストラリア州に住んでいる人にとっての楽しみの一つになっています。



夏(12月~2月)
この時期は雨はほとんど降らないばかりか曇りの日もほぼないです。6年半住んでいて夏に雨が降った記憶はありません。快晴が連日続き空に雲を見ることするら稀と言っても過言でない程です。パースの夏は故に非常に乾燥しています。
日差しが非常に強く気温は12月前半はまだ涼しいですが、クリスマス辺りから35℃を超える日が出始め、1月、2月は35℃を超える日が続きます。しかし、空気が乾燥しているため日陰にいれば暑さを感じることはありません。1月、2月はそれぞれ2,3日ほど40℃前後あるいは40℃半ばほどまで上がることがありますが、そこまで上がるとさすがにどこにいても暑いです。でも、それが2,3日続いた後は急激に気温が下がるので、数日の我慢で済みます。夜も通常は25℃前後くらいまで下がります。乾燥しているので、30℃を下回るとエアコンも必要なく不快に感じることなくぐっすり寝られる感じです。
天気も良いせいか、夏は町中でイベントも多く1年のうちで一番活気があるシーズンだと思います。とにかく天気が良いのでマーケットやワインイベントに参加するも良し、旅行に行くも良しですし(パースの人は冷涼な南に向かいます)、是非パース、西オーストラリアのビーチで海水浴を楽しんでみてください。水がきれいなだけでなく西オーストラリア州のビーチはパースで2大人気のコテスロービーチやスカボロビーチを除けばどこも夏の真っ盛りでもほぼ貸し切り状態です(2大ビーチでも適度に混んでいるという感じでレジャーシートを引く場所を探すのが大変という感じではありません)。これはシドニーやメルボルンでは考えられないことです。

冬(6月~9月)
パースの冬は東京の冬と比べてもマイルドです。朝は7時くらいまでは暗くて気温も7,8℃前後の日が多いでしょうか?寒い日で3℃前後まで行くこともありますが、7時以降日が昇り始めるに連れ気温もどんどん上がっていき、昼間には20℃前後くらいにまでなります。暖かい日には24℃とかになることも。
天気は冬は夏とは逆に晴れの日はほぼ期待できないと思ってください。雨または曇りの日が続きます。晴れるのは週1日、2日あれば良い方でしょうか?この時期はイベントもほとんどなくパースの人たちにとってはただ日々を淡々と過ごす感じだと思います。旅行に出る人は暖かさを求めて北に旅したり、インドネシアのバリに旅行する人が多いです。
今回は気候や人口を通してパース、西オーストラリア州の基本情報を記してみました。次回以降、深堀していきたいと思います。
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