The Everly Set

　The Beatles や Simon & Garfunkel と言えば60年代から70年代にかけて活躍したミュージシャンで知らない人はいないと言ってもいいくらい有名だと思います。彼らの曲はハーモニーの素晴らしさが魅力の１つでした。

そんな彼らに影響を与えたミュージシャンがいると言ったら知りたくありませんか？それが The Everly Brothers という50年代に活躍したアメリカのミュージシャンです。Youtube などで彼らの多くの曲を聴くことが出来ますが、聞けばハーモニーのすばらしさはすぐわかると思いますし、The Beatles や Simon & Garfunkel が彼らを手本にしたというのもうなずけます。

現代の我々からすると彼らの多くの曲が50年代のオールディーズのスタイルでそういうのが好きな人にとっては良いですが、そうでなければ少し古めかしい感じがするかもしれません。そんな彼らのハーモニーの素晴らしさを継承し、彼らの曲を現代風にアレンジしたグループが The Everly Set です。

メンバーはショーン・オルトマン (Sean Altman）とジャック・スカラー（Jack Skuller）のデュオをボーカル（兼ギター）にドラムとチェロ（？）の楽器部門2名の4名で構成されています（ライブによって楽器部門は参加したりしなかったりすることもあるようです）。

ショーン・オルトマンは元々アカペラグループのロッカペラ（Rockapella）の創設者のひとり。ロッカペラと言えばボイスパーカッションを取り入れた近代的なアカペラのパイオニア的存在で日本ではハモネプやゴスペラーズを始めとする様々なアカペラグループ、アメリカでも同様にペンタトニックスなど数多くのアカペラグループに影響を与えた伝説的グループです。ショーンは60年代以降の様々なジャンルの曲を聴いてきて自分の引き出しを増やし、ロッカペラ在籍時にはグループの大部分の曲を書いて歌っていたのでハーモニーはお手の物です。ロッカペラ脱退後もソロ活動などをして音楽の道を歩んでいました。

ジャック・スカラーはニューヨーク出身のシンガーソングライターでインディーズと契約して活動していました。小さい頃から歌うことが好きで音楽のイベントなどで人前で歌っていて、ある時レコード会社の人の目に留まり契約します。ジャックは現在20代前半の青年ですが、Simon & Garfunkel など60年代、70年代を中心とした曲を好んで聞いていたそうです。

そんなショーンとジャックが音楽のイベントで出会います。ショーンが初めてジャックに出会ったのが14の時だそうです。見た目もまだ全然子供で親と子ほどの年が離れた二人ですが、音楽の好みなどが似ていたり、イベントで二人で歌った時のフィーリングも良くタッグを組むことになります。そして、彼らがやりたかったのが、50年代に活躍した The Everly Brothers や60年代、70年代の古き良き音楽を現代風にアレンジして復活させ後世に伝えていく活動。

The Everly Set はそんな目的をもって二人によって結成されました。二人ともこれまで培ってきた経験やスキルでハーモニーや歌唱力は文句なしですし、よくこれだけ年が離れた2人が共鳴してケミストリーを起こしたなと感心してしまいます。

彼らはメジャーレーベルと契約しておらず、昨年までライブを中心に地道に活動してきているので、知名度はないかもしれませんが曲を聴けばその素晴らしさはすぐ伝わると思います。

2020年は新型コロナウィルスの影響で外出や旅行が制限され、航空業界やホスピタリティ業界だけでなく、エンタメ業界も壊滅的な影響を受けました。The Everly Set はそんな状況を逆手にとってオンラインライブなどを10月に開催しました。ライブと言えば会場に行かなければ見ることが出来ないものですが、幸か不幸かオンラインであることで、ネットがつながる環境であれば地球上のどこからでも見れるという新たな時代の楽しみ方を提供しているとも考えられます。

現代は様々な情報がネットを駆け巡り、情報過多な傾向にあって取捨選択が難しくなってきていますが、難しい事抜きに単純に良い音楽を聴きたいという方にとっては是非お勧めしたいグループだと思います。

Facebook ページ

https://www.facebook.com/TheEverlySet/

CD 購入はこちら（米国内発送のみ対応）。

https://theeverlyset.square.site/

上述の通り Square site では米国内への発送の注文しか受け付けていません。購入手続きで住所を外国にすると「このショップはご指定の地域への発送に対応していません」というエラーが表示されてしまい購入手続きを完了することが出来ません。

ショーン・オルトマンによると「海外発送の場合は送付先の国によって送料が変わり、実際にいくらかかるか注文時にわからないから」だそうです。海外発送してもらいたい場合は彼らにコンタクトを取って海外発送してもらえないか直接お願いする必要があります。