メルボルンがあるビクトリア州(VIC州)の昨日の新規感染者数は25名。20名前後を継続していてなかなか減りません。現在プチロックダウン2週目。先週州政府は Regional エリア(メルボルンからだいぶ離れた地方のエリア)はロックダウンを解除しましたが、メルボルン及び近郊の町はロックダウン継続中です。
シドニーがあるNSW州の昨日の新規感染者数が466名なので、それと比べると全然マシですが、メルボルンの昨日の新規感染者数のうち4件が感染経路が不明ということで、政府はこれがNSW州のようにどんどん増えていくことを恐れていると思います。この様子だと今週の木曜まで延長されているプチロックダウンも木曜までに状況が大きく改善されなければ再延長になりそうな感じです。
最近のVIC州の州政府のプレス・コンファレンスを見ていると恐らく次の2つがクリアされないとロックダウンを解かないのではないかと思います。
- 新規感染者数(市中感染に限る)が10名を切る
- 新規感染者の感染経路不明のケースがゼロになる
上の2点のうち、特に2つ目の「感染経路が不明なケースがゼロ」が重要視されているように思えます。20名をなかなか切れないところを見ると、もう少し時間がかかりそうな気がします。これがNSW州のように増えていかず、何とか州政府、州民の双方が頑張って、次の1,2週間で抑え込んでほしいところです。
メルボルン vs シドニー
さて、話が長くなりましたが最近はコロナ関連の投稿が多かったので、違うネタでも投稿しようと思います。
メルボルン vs シドニーというテーマは英語、日本語のサイトでもよく語られていると思います。私は両方の都市での生活を経験していますが、シドニーは通算で1年半、メルボルンは現在5か月目とどちらもそんなに長くないので多くを語れるわけではありませんが、これまでの経験で感じたことを述べていきたいと思います。
また、以前の投稿でもこのような比較ネタを投稿しています。
人口
シドニーはオーストラリア最大の都市、メルボルンはオーストラリアで2番目に大きい都市と言われてきましたが、The Guardian (ガーディアン)紙によると、メルボルンがシドニーにかなり迫ってきていると述べています。
メルボルンの人口は5.1百万人でシドニーが5.3百万人。その差はほとんどありません。これは近年メルボルンの人口増加がシドニーのそれを上回り続けているためだそうで、原因はシドニーの物価が高すぎてメルボルンを含めた他の都市に移動する人が増えているということだそうです。ガーディアン紙によると2026年には人口ではシドニーを追い越すのではと予測されるコメントを掲載しています。
ただし、NSW州は電車網がメルボルンより整備されていて、シドニーを離れてもだいぶ街並みは続いているのに対し、メルボルンはシティを離れると西側の地方都市パースを思い出させるような空の広さや、パースのように大きい公園が充実しているので、のんびり感があります。シドニーに住んでいたころにレンタカーを借りて北部の方をドライブしたことがありますが、シドニーから北に2時間ほどの所にあるニューカッスルまでは交通量がものすごく、渋滞も結構ひどかったので、その意味では州全体で見るとやはりNSW州の方が人口が多く感じます。
シティ
オーストラリアにはシティと呼ばれる都市部(アメリカならダウンタウン)は基本的に1つの州に1か所しかありません。東京なら新宿、池袋、渋谷、品川、銀座など都内にも都市部がたくさんあり、新宿に近いところに住んでいる人は新宿には出かけるけど、渋谷や池袋には用がない限り行くことはあまりない、そんな感じだと思います。
シティにはあらゆるお店やデパート、金融街、オフィス街、美術館、博物館、スタジアム、コンサートホールなど全てが揃っている場所で、自分の町や近郊の町では手に入らないけど、シティに行けばあるというような重要な場所です。シドニーやメルボルンは上述の通りシティと呼ばれる都市部が州内に1か所あります。
ガーディアン紙によるとシティの大きさもシドニーが12,000平方km、メルボルンが10,000km とさほど差はありません。私もこの点では同じように感じます。
ただし、シティの街並みは全然違うと思います。シドニーは近代的なオフィスビルや高層マンションが多くアメリカのサンフランシスコやシアトルに似たような感じですが、メルボルンはヨーロッパ調の建物が多く、美術館やアートギャラリー、芸術の町といった雰囲気が強いです。シドニーはオーストラリアで最大の都市であることから、 グローバル企業がオーストラリアに進出しようとするときはまずはシドニーにオーストラリア支社を構えるところが多いと思いますし、その意味でもシドニーの方がオフィス街、金融街はメルボルンよりもかなり大きく感じます。私の個人的な印象ですが、シドニーは経済都市、メルボルンはシドニーに追いつこうという気持ちを持ちつつ、芸術や食などにもこだわりを持ちそれらがうまく調和した町といったイメージが感じられます。もちろん、シドニーにもヨーロッパ調の建物は所々見られますし、オペラハウスのようなアイコニックな建物もあります。そして、例えば世界的に人気のあるショーや演劇などはオーストラリアでやるとなればまずシドニーが選ばれないということはないと思います。なので、仕事一本で頑張っていって大出世したいという人にはシドニー、仕事も頑張るけど普段のライフスタイルも充実させたいという人にはメルボルンが魅力的に映るのではないかと思います。
最後に物価の面ですが、どちらも大都市であるためあまり差はないように感じますが、シドニーの方が若干家賃は高いように感じます。実際にシドニーの異常な家賃のためシドニーを離れる人、企業が増えているのがここ数年の傾向です。
食べ物
どちらの都市も様々な人種の人たちが住んでおり、様々な国、地域の食材が手に入りますし、レストランも同様です。オーストラリアで日本人が住む場所もシドニー、メルボルンはダントツで多いと思います。両都市に関しては日系のスーパーやダイソー、ユニクロ、やよい軒、日本食レストランやラーメン店など所々にあり、日本食に困ることはないでしょう。
どちらの都市が食べ物がおいしいかというのは一概には言えませんが、私個人的には普段行くお店で比べるとメルボルンの方がハズレの店が少ない、という印象があります。ただ、私は普段そんなに外食をしないので、私のレストラン経験値はものすごく低いです。それでも時々知り合いに連れてもらったりしてレストランなどで食事をしますが、シドニーは当たりハズレがある、メルボルンはハズレが少ないという印象があります。これは日本でも例えば福岡はたいていどこの店に入ってもおいしい、一方、東京は高級料理店やミシュランのスターレストランがたくさんあっても、普段行くような店は特に美味しいと感じる店は多くないといったのと同じだと思います。
実際に海外の有名店がオーストラリアに進出しようとする時に最初にどこに出店するかを考えた際にオーストラリア最大の都市シドニーと考えるお店も少なくはないのではないでしょうか?ちなみに、私の経験の範囲では、シドニーでインド人に連れて行ってもらったインド料理は最高においしく、あんなに美味しい店にはもう出会えないかなと感じたほど素晴らしかったです(お店の名前も場所ももう覚えていませんが)。
気候
これはよく言われることですが、「メルボルンは晴れる日が少ない」とか「1日に4つの四季を感じることが出来る」とか「メルボルンの冬はめちゃくちゃ寒い」などと言われます。オーストラリアで最も残念な気候と言うことも出来るかもしれません。
なかなか晴れないというのはその通りだと思います。シドニーはじゃあ晴れの日が多いかというと、私個人的には「そこまで変わらない」ような気がします。例えるなら「シドニーは週2日晴れるような感じ、メルボルンは週1日晴れる感じ」でしょうか?
気温に関してはシドニーの方がメルボルンよりも若干温暖だと思います。メルボルンなら冬の朝が7,8℃から10℃を切るか切らないくらい、昼間で15℃前後。オーストラリア人は「メルボルンはめちゃ寒い」という人が多いですが、東京の冬と比べてもそこまで寒くはなく、東京の冬で1番暖かい日がメルボルンの冬に近い印象です。
今回は基本的な比較をしてみました。現在はコロナで難しいですが、もう少しVIC州を開拓できたら改めて比較してみたいと思います。
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