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海外就職に興味を持たれている方は同じ仕事でも日本より海外で働いたほうが収入が良いなんて話を聞かれたことがあると思います。

オーストラリアに関して言えば、法律で定められた最低賃金を守っていないところを除けばこれは当てはまると思います。現在、オーストラリアの最低賃金は時給で18.29ドルです。今日のレート87.53円で換算すると最低賃金は1,600円!これだけでも驚異的ですよね!

一般的に良い人材を確保したいと思ったら最低賃金で求人を出すというのは少ないと思うので、一番下のスタッフ職の仕事でも20ドルとかあるいはもう少し上の時給が労働市場の相場になってくると思います。そして、私が現在働いている会社ではカジュアル職(アルバイトのような時給職)の場合、同一の仕事をしているパートタイマーの時給に25%増しした金額を支払わないといけないので、パートタイマーの時給が20ドルなら25ドル(2,188円、今日のレートの場合)となります。更に土曜日の時給はパートタイマーで平日の25%増し、日曜日は平日の75%増し、祝日は平日の150%増し(2.5倍ってことです)となるので、祝日の日にフルタイムで働けば、バイトの人でも300-400ドルを1日で稼ぐことができます(割増の数字は勤め先あるいは従事している業界によって多少異なります)。私が知っている範囲で1日に稼いだ金額の最高記録は祝日に1日で700ドル以上です。部長とかでないですよ。バイトスタッフです。本当におそるべしオーストラリア。。。ただしオーストラリアの祝日は年10日ほど、日本の半分くらいしかありません。なので、たまに大入り手当てがもらえる、そんなものだと思ってください。

オーストラリアで給与が高い職種と言えば日本と同様、まずは医師、そして証券マン/ディーラー/ブローカーなどの金融関係、その次に弁護士・会計士等が挙がり、またオーストラリアでは大きな産業であるマイニング(炭鉱)関係、そしてIT関係、エンジニア系などの職種も日本の同職種と比べたらかなりの好待遇のようです。一方で低賃金の職種に挙げられるのはこちらも日本と同様にサービス関係の仕事(レストラン、ホテル、ショップなど)やデータ入力/受付事務などのアドミン業務、工場などでの仕分け、検品等の単純作業です。

低賃金と呼ばれる仕事でも最低時給を考えたら日本よりはるかに高いのでうらやましく思われるかもしれませんが、オーストラリアは物価も半端なく高いので出ていくお金も同様に多く、生活水準という目線で考えると日本とあまり差はないと思います。ただし、そうは言っても収入が日本より多ければ、節約の仕方次第で貯金を殖やすことも可能で、実際にこちらで生活しているオージーや移民の人たちの生活はすごく質素で普段はすごく節約しています。例えばランチを外食すればレストランだと$20近く、フードコートなどでも10ドルは越えますが、スーパーでまとめ買いをして単価を下げて購入し自宅で作り置きしたものを持参して会社でチンして食べる人が多いですし、電化製品などの生活品は Gumtree などの中古品の個人売買サイトや洋服などはH&M、ユニクロ等のファストファッションあるいはノンブランドのもの、もしくは人気ブランドでも型落ちをしたもの、そしてバーゲンの日に大量購入したりする人が多いです。

日本は競争が激しいので有名ブランドの最新モデルでも販売開始当初から日々バーゲンプライス、「当店より1円でも安く販売されていればこちらも値引きします」なんていうところもあったりしますが、こちらでは普段の定価がものすごく高く、まとめ買いやバーゲンの時などでしか大幅に値引きされないので、こちらの人たちは皆いかに安い値段で買えるか工夫しながら買い物をしています。

オーストラリアの8月の失業率は5.6%。日本(2.8%)の2倍です。これらの事からオーストラリアは仕事を手にしていれば日本より多くの収入が見込めるというメリットがある一方で出ていくお金も多く、貯金を殖やしたければ生活を質素にするなど節約の仕方を工夫する必要がある。また日本より失業率が高いので、仕事を失うと次の仕事をゲットするまでに時間がかかる可能性がある、失業中物価の高い中でやりくりしていくのが大変というリスクもあります。まあ、実際に仕事の有無は本人のスキルであったり会社の業績によったり、また海外なら日本人の需要の程度によるところも大きいと思いますが。

日本のように会社がたくさんあって失業率も低いけど、競争過多で低賃金、デフレの経済が良いのかオーストラリアのように日本より多く収入が見込めるけど失業率も高く物価もべらぼうに高い国が良いのか。難しいところですが、あなたならどちらが良いと思いますか?

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