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オーストラリアという国自体は多くの日本人にも知られていると思いますが、コロナ以前の20年ほどは欧米やオーストラリア、ニュージーランドより近くて安い東南アジアや中国、韓国、台湾などが旅行先として人気があり、オーストラリアという国はあまり注目されていなかったと思います。

ところが、コロナ後メディアが海外の高い給料を取り上げ始め、中でもオーストラリアの高い給料に注目が集まり、日本でもオーストラリアの注目度は高まっているのでしょうか?今回、オーストラリア版MSNのサイトで「学歴がなくても6ケタの年収(10万ドル)を稼げる8つの職業」として紹介されていましたので、こちらで紹介したいと思います。

The eight jobs paying a six-figure salary that don’t require a degree in Australia (msn.com)

さて、6ケタの年収というと100,000ドル以上を指し、日本でも年収1,000万円越えというのが高収入の物差しのひとつとして引用されることが多いと思いますが、それに等しい感覚だと思います。オーストラリアに限らず、ニュージーランドやアメリカ、シンガポールなどドルが通貨となっている国なら同じだと思います。

今回、年収1,000万越えとしましたが、2023年12月5日現在の為替相場は1豪ドルあたり96円台です。ですので、100,000ドルの年収なら正確には960万円となるわけですが、オーストラリアの為替レートは100円~60円辺りを行き来するので、100円と96円の差は僅差と見なしてここでは単純に1豪ドルを100円で換算していきたいと思います。また、以下豪ドルをドルと表記していきます。米ドルではありませんので混同しないように。

なお、ここで紹介される職業以外にも高給取りの代表的な医師や弁護士、会計士、SEなどはもちろん大手企業の部長や課長職などでも6ケタの年収を稼ぐことが出来ますが、それらは難関な資格が必要な場合や高い学歴が重要になってくる場合もありここでは除かれています。

オーストラリアで学歴不要で1,000万円越えの8職業

1. Construction Manager

コンストラクションマネージャーというのは日本の建設業界でもそのように言われるのかわかりませんが、建設のスケジュール管理から発注など「スケジュール管理」「コスト管理」「品質管理」「情報管理」など総合的に管理する仕事のようです。建設プロジェクトの企画から引き渡しまでありとあらゆる知識、経験、技術が要されると思われ、それ故高い年収が対価として保障されているのだと思います。学校で習うような一般教養の知識はなくとも、建設に関する深い知識や経験があればゲットできる仕事なんだと思います。

平均年収は150,000ドル=1,500万円。驚異的ですよね。

2. Underground Miners

オーストラリアでマイニング(採掘)というと仮想通貨のマイニングではなく元々の鉱物を採掘する方のことです。オーストラリアは大きな大陸に多くの天然資源が眠っており、鉄鉱石や石炭、天然ガスなどを主に中国に輸出して、現在のような世界でも1、2を争う高物価、高収入の国へと成長させました。

日本でも炭鉱が高度経済成長の時に盛んでしたが、都市部から大分離れていたり、命の危険につながる危険な仕事ということで高収入の仕事として人気があったと思います、

オーストラリアのマイニングも同様で人が住んでいないような辺境の地であったり、危険な仕事であることから、代表的な年収の高い仕事となっています。記事では平均年収が120,500ドル=1,205万円、高くて170,000ドル=1,700万円となっていますが、私が聞く話ではトラクター・ショベルカーや専門的な機械、什器、装置、電気設備関係、水道設備関係、道路工事関係などの資格を持っていると2,000万円~3,000万円近く稼げるとも聞いたことがあります。ただし、オーストラリアは場所によっては日中の最高気温が40℃越えや50℃近くまで上がる場所もあり(通常そのようなところが採掘現場となっている)、そのような場所での作業は過酷だと思われます。

3. Auto Electricians

Auto Electrician とは自動車整備士のことです。車は100万個の部品からなっているとも言われ、電気周りに関しても複雑で様々な事を理解しないといけません。平均年収はTAFE(職業訓練学校)で関連の資格を取得して終了すると115,000~135,000ドル(1,150万円~1,350万円)ぐらい稼げるそうです。日本の自動車整備士の平均年収が賞与込みで420万円ほどだそうなので、オーストラリアに来ればうまく行けば年収を3倍近く上げることが出来る人もいるかもしれません。まさに海外出稼ぎ!

日本で自動車整備をされていた経験がある方なら、既に高い技術を身につけていてオーストラリアでは重宝される人材になっている可能性があります。

4. Business Development Managers

Business Development Manager はいわゆるセールスマネージャーの事を指します。今でも企業によっては Sales Manager と呼ぶところもあると思いますが、使われなくなりつつあるように感じます。日本語と比べると英語の場合、職位や役職の呼称は2、3年置き位に変わるような気がします。営業だけでなく、人事なども昔はHRマネージャーと呼ばれてたりしましたが、最近は Talent & Culture (T&C) Manager と呼ぶところが多いような気がします。しかし職位の呼称は頻繁に変われど部署の呼び方は今までと同じでセールスとかHRなどと呼ぶ方が普通です。「ちょっと営業部(人事部)まで行ってくる」という時にBusiness Develpment (Talent & Culture)部まで行ってくるという人はいません。笑

話が横にそれましたが、Business Develpment Manager の年収は95,000ドル~115,000ドル=950万円~1,150万円ほどになるそうです。

5. Security Manager

Security Manger というのはあらゆる警備業務を管理する職業です。オフィス警備なら防犯対策などが主となると思いますが、IT系の会社のセキュリティマネジャーなら Cyber Attack に対抗する業務が中心になってくると思います。

日本では警備というと学生などがアルバイトでやる警備員を思い浮かべるかもしれませんが、オーストラリアに限らず治安が日本ほど担保されていない海外では立派な職業のひとつとして認識され、危険と隣り合わせのため給料も高いのかもしれません。

平均年収は110,000ドル=1,100万円。私も学生時代日本で警備のアルバイトをしたことがありますが、時給1,000円とか1,200円だったと思います。アルバイトとしては高い時給で危険手当込みみたいな理由だったと思いますが(危険な目に合うことはまずない)、オーストラリアの1,100万円とは全然比較できませんね。もちろん日本のアルバイトの警備とオーストラリアの警備では仕事の深さ、専門性みたいなのは全然違うと思いますが。

6. Recruitment Manager

Recruitment Manager とは採用マネージャーの事を指します。人事には大きく採用とトレーニングがあると思います。小さい会社だと人事のマネージャーが兼任(と言っても採用が仕事の99%だと思います)している場合がほとんどだと思いますが、大きな会社だと人事部の中で採用チームとトレーニングチームに分けていると思います。

平均年収は115, 000ドル=1,150万円。

7. Ethical Hackers

Hacker というのは日本語のハッカーと同じ意味でハッキングする人のことですが、Ethical(倫理的な)という言葉が付いているので、ハッカーなどから守る人たちの事を指します。よく自社のセキュリティシステムをわざと攻撃させて弱点を発見し、より強固なセキュリティを構築するという話があると思いますが、 Ethical Hacker の仕事は正にそのような仕事です。

平均年収は102,000ドル=1,020万円です。

8. Digital Marketing Manager

ネットやITが世の中に浸透すればするほどデジタルの重要性が増すわけですが、マーケティングの世界においても同様です。マーケティングも従来のマーケティングからデジタルマーケティングへ。SEOやあらゆるアプリを駆使してマーケティングをしていくことが益々重要になってくると思います。

平均年収は101,000ドル=1,010万円。

最後に

最初に述べた通り、年収1,000万円越えの仕事はここに上げた以外にもたくさんあると思います。2023年12月現在はとりわけどの業界も極度の人材不足なので、例えば経理スタッフでも80,000ドル前後の求人案件もたくさん見ますし、マネージャークラスのポジションなら経理に限らず人事、営業なども100,000ドル越えの求人は珍しくないと思います(というか超えてなかったらかなり低い給料の仕事です)。

また、今回は1豪ドル=100円で換算していますが、上述の通り豪ドルは100円~60円台を行き来する通貨なので1ドル60円台の時期なら10万ドルでも600万円台にしかなりません。今は超円安なので海外出稼ぎというワードがマスコミにとって最高のネタにされているのだと思います。

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