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近年は海外就職されてる方も珍しくなくなってきたように思えます。私がオーストラリアに移住してきた2013年頃はまだ一般人が YouTube やブログなどで海外での仕事の様子を伝えている人は少なかったと思いますが、今や多くの人がブログや YouTube で海外で仕事をゲットするためのアドバイスや1日の仕事の様子はては給料の目安などを伝えています。

国もアメリカ、カナダ、オーストラリア、NZ、イギリス、タイなど様々です。

海外就職に挑戦したいと考えられている方。理由は様々だと思いますが、新天地で成功したい、より良い生活を送りたいというのはすべての人に共通するポイントだと思います。私はオーストラリアに移住してもうすぐ6年。移住当初から現地企業で日本人がいない中でサラリーマン生活をしています。移住したのは学生時代に経験したアメリカでの短期語学留学が忘れられず、いつか海外で長期で住んでみたい、仕事で英語を駆使したいという単純な理由でしたが、6年経ってみて改めて海外移住するならこういうことを考えておく、こういうリスクは覚悟し、それを踏まえたうえでよく考えて決めておく必要があるなと思ったりします。この投稿ではそんなことをいくつか述べたいと思います。誤解していただきたくないのはここでは海外就職をしたほうが良いか悪いかを述べるわけではありません。海外就職したい理由も考え方も人生の価値観も人それぞれ違うので、それをひとまとめにして述べるのは無理があると思います。

では、それら(リスク)は何かといいますと、為替、物価、給料相場、経済状況(景気)、政治状況などです。これらは自分でコントロールできないリスクです。いくらどんなに自分が頑張って現地でうまくやっていっても、これらの状況が自分を不利な状況に追い込む可能性があるということです。

為替は通貨にもよりますが、例えばオーストラリアドルの場合、日本円に対してだいたい75円~90円くらいでしょうか?変動幅が大きいわけです。私がオーストラリアに移住した当時は安倍首相就任後半年ほどの頃で、円安誘導効果が出始めた頃。また、オーストラリア国内でマイニングブームという日本のバブル景気のような超好景気の影響などもあって1ドルは100円を一時期超えるくらいまでいきました。また、当時からオーストラリアは上述の超好景気によって世界有数の物価高の国でもあったこともあり、提示された給料を日本円に換算した時日本の同職の給料相場よりも3割ほど高く、一気にすごい昇給をした気分でうれしかったのですが、今の相場は79円。為替だけで私の年収は2割強減ってしまう形になります。もちろんオーストラリアで生活している分には為替を気にする必要はないのですが、海外移住をしたものとして、日本にいた時より給料が上がって自分は成功しているという実感が欲しいので、為替を考慮しても日本時代より稼いでいると感じていたいのです。これは単なるエゴかもしれませんが、皆さんもそうではないでしょうか?そうであれば、日本の家族や知り合いにだって胸張って海外で頑張っていると言えますし。

物価、給料相場に関しても同じです。オーストラリアやシンガポール、ヨーロッパなど物価の高いと言われている国に移住すれば給料も上がると思います。それらの国から日本に一時帰国あるいは完全に帰国する場合、日本での再生活を始める際に経済的な負担は少ないと思いますが、逆の場合は大変だと思います。現地の国ではそれなりの貯金があったとしても、日本に限らず物価の高い国に移れば初期の出費で貯金をほとんど使い果たすなんてことになるかもしれません。

景気も自分ではコントロールできません。日本でもそうだと思いますが、景気が良い時は仕事に限らず多くのことが良いように回ります。仕事でもちょっと手を抜こうが上司は文句も言いませんが、景気が悪い時は逆でどんなに一生懸命やろうが上司は数字を見てしか判断しないと思いますし、世の中も暗い雰囲気になりメディアもネガティブな記事を多く掲載したり犯罪も増えます。また、海外は日本以上にドラスティックに人員削減などメスを入れていきますので、職を失った人も可哀そうですが、残れた人も仕事量倍増、残業増加などでストレスたまりまくりで空気が良くありません。景気に左右されにくい業界ならまだ良いかもしれませんが、サービス業など景気の影響をもろに受ける業界での仕事の場合、景気が回復するまでひたすら我慢するよりも経済が好調なところに移るのも一つの考えかと思います。特に30代、40代となってくると時間というものがとても貴重になってきて無駄にできなくなってきます。景気が悪い時は転職も昇進も難しいですし、給料はなかなか上がりません。そして不景気になれば物価は下がるだけでなく、転職をすれば提示される給与は前任者より低いこともしばしばです(企業はコストカットをしたいのですから)。そこで景気が回復するまで同じポジションで何年も待っているより、他の国や地域に行ってスタッフクラスからマネージャーへ昇進するなど実績を作る方が景気が良くなったときに転職活動でもその職歴が評価されるのではないかと思います。

政治状況は移民政策、ビザなどです。オーストラリアの場合、ビザの法律はころころ変わるので難しいですが、どこの国に行くにせよビザがなければ何もできません。近年はグローバル化によって人の移動が増え、特に人口が10億がを超えるインドや中国が圧倒的で、韓国人や東南アジア諸国の人たちも積極的に海外へ移っています。それだけの人達が移ってくれば、現地の人は当然自分たちの生活が脅かされるのではとなりますので、政府は移民を抑制する動きに出ますし、そうなるとその国で生活していくのは大変になります。近年はアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなどが保護主義的な立場へ変わっていっています。グローバル化がもたらした結果ですが、人の移動が容易になれば、一カ所に定住することよりも、何か所か移り住める場所を確保することがこれからの時代必要になってくるのかもしれません。日本にいるとわかりませんが、海外に出るとライバルは地球人全体であることがわかります。

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