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東南アジアへの旅行が終わりました。今回訪れたのはマレーシア、ベトナム、あと東南アジアではありませんが香港。

これまではシンガポールにトランジットの時に1泊したのが唯一の東南アジア経験なので、今回が初めての本格的な東南アジア旅行となりました。

1.マレーシア(クアラルンプール)

マレーシアは今回クアラルンプールのみでしたが、シティはとても都会的で日本の都市部分と同じようにデパート、ショッピングモール、高層ビルなど多くみられました。歩いていて本当に日本の都市部と遜色ない感じでした。

一方で都市部がすべてそんな感じかというとそうでなく、一般の人が住むような住まいは年季の入った建物が多く、中華系の人たちが多く住んでいるシンガポールや香港でも見らるようなベランダのない高層住宅の窓から洗濯物をつるす光景も見られました。また、歩道の陥没、破損が至る所で見られ補修されないまま放っておかれていたり、歩道の始め終わりは段になっていて(スロープ状になっていない)、バリアフリーに関しては歩道はまだまだ全然でした。ですので、経済発展が著しく日本やシンガポールなどとの差は縮まっているのは間違いありませんが、細かいところを見るとまだまだ差があるとも思えます。これは教育や道徳的な教育にも言えると思います。例えばホームで電車を待っているとき、最初は縦一列にならんでいますが、電車がホームに入ってくる直前になると縦一列だった列は扇形になっており、ドアが開いた瞬間あるいは直前になると、後ろから最前列に出てきてぐちゃぐちゃな感じに。道路も赤信号でも行けると判断すれば車もバイクも走り出したり、日本では考えられないことも見られました。オーストラリアにはマレーシアの優秀な大学やオーストラリアの大学、大学院を出ているような人もいますが、そのような人は国民全体の中でごくごく一部で、いわゆる勝ち組なのではないかと思うようなりました。


また、食べ物は文句なしにおいしい料理が至る所で安い値段で楽しめて、クアラルンプールでは英語は問題なく通じるのが素晴らしかったです。大抵の人がペラペラで喋れますし、こちらが言ったことは聞き返されることなく1回言えば通じます。日本人との英語力は比較になりません。しゃべれないのはマレーシアに出稼ぎに来ている、ベトナム人、中国人、韓国人くらいのようです。

2.ベトナム(フーコック島)

ベトナムはフーコック島でバカンスを楽しみました。島は絵にかいたような東南アジアのリゾート地。フーコック島の観光客はヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなどの白人が9割近く、アジア系はほとんど見かけない、そんな感じでした。

フーコック島のベトナム人はシャイでフーコック島では英語のサインや案内を見かけることはほとんどなく、タクシーの運転手もほとんど英語が通じません。ホテルのスタッフもホテルによるのかもしれませんが。英語をある程度喋れる人とほとんどしゃべれない人が混在しているようで、喋れない人に話しかけると困った表情をして英語が喋れるスタッフに助けを求めるような感じでした。フーコック島のベトナム人はそういう部分で本当に日本人に似ているなと旅をして感じました。

食べ物はフォーなどの麺類、シーフード、屋台料理もおいしくそしてマレーシアと比べてもさらに安い。ホテルとかでなくローカルのお店で食べれば大体1食100円半ばくらいから200円しないくらいで食べられました。

フーコック島は日本の昭和50年代のような雰囲気の建物が多かったですが、町を離れると観光開発がすさまじく、経済的には大きく成長すると思いますが、それと引き換えに失う自然も同じくらい大きいように感じました。

3.香港

香港には10年ほど前に訪れ、以来二回目の訪問です。前回と比べてそんなに大きく変化した印象は持ちませんでした。また、2014年にシンガポールを訪れてその発展にびっくりして、アジアの中心はシンガポールという印象を持ってしまいましたが、今回改めて香港を訪れて香港もシンガポールに負けないくらい、いや、シンガポールよりも少し大きいかなという印象を受けました。マレーシアのようにショッピングモールやデパート、企業が入るような高層ビルなどは近代的で日本のそれと遜色のないような感じですが、マレーシアやシンガポールのように中華系の人たちの住む高層住宅はかなり年季の入った建物でベランダがなく窓から洗濯物をつるしているところも多く、一般の人が住むような建物は建て替えなどは進んでいないような感じでした。また香港もマレーシアやベトナム同様食べ物は素晴らしかったです。物価は日本と同じような感じでした。

4.日本

さて、上記各国を訪れて改めて日本に対して思うこと。マレーシアもシンガポールも、香港も都市部に関しては日本と同じように近代的な感じです。でも、改めて日本に帰国してみると、例えば空港なら羽田空港はシンガポールのチャンギ空港と比べて建物自体がすごく綺麗。築年数の違いによるのかもしれませんが、それでも羽田空港に到着してバゲージクレームまでの道はものすごく清潔感があって綺麗ですしそれだけでなくとてもエレガントでラグジュアリーな感じです。

デパートも日本と同じようにありますが、結構日本の伊勢丹などが進出していたり、中はぱっと歩いた感じ普通のデパートで梅田の阪急本店や東京の三越、高島屋のようなお金持ち層をターゲットにしているような感じではありません。

ショッピングモールについても同様で、マレーシアやシンガポールにも日本にあるようなおしゃれで近代的なショッピングモールは至る所で見かけますが、表参道ヒルズやミッドタウンのようなちょっとエレガントで高級感があるような感じではありません。また、渋谷のヒカリエなどは近くからだと首を思いっきり上に向けてもてっぺんが見えるか見えないかくらい高いですし、さらに横に太い。そいうったものはまだあちらでは見かけません。また、高層ビルに限らずスカイツリーなんかもそうですよね、とにかく太い。マレーシアで有名なペトロナスタワーはツインタワーとして世界一の高さだそうですが、それでも400m台。そして、実際に現物を見るとものすごく高いというわけではないですし、本当に細くてきゃしゃに見えてきます。

そして、教育、道徳的な部分となると日本はやはりはるかに進んでいると思います。待つときはちゃんと列に並んで割り込みをしないとか、信号などルールは守るとか、電車が1分でも遅れたらお詫びのアナウンスが流れるとか、店に入れば「いらっしゃいませ」のオンパレード、コンビニの便利さ、吉野家を始めとする企業が物価が高い日本で品質の高いものを東南アジアとかに近い低価格で提供する企業努力、物や設備、車などが簡単に壊れない日本品質の製品など細かい点で見たらキリがないくらい他の国を寄せ付けない素晴らしいものを日本がたくさんもっていることに海外に出ると気づきます。

こういったことは国民のほとんどの人が、高校、専門学校や大学に進学したり、高度経済成長の時代から家族は二の次という感じで会社に貢献してきたサラリーマンや学者、研究者の努力の賜物だと思いますし、最近はくずれつつあると思いますが、終身雇用や国民総中間層という他の国にまねできないことを実現した原動力でもあると思います。

東南アジア諸国は今後、今の経済成長によって得る富をどうやって地方や国全体に広げていくかというのが課題だと思いますし、今は経済的なことで手一杯で、教育や道徳的なことはこれからという感じだと思います。そう考えるとやはり日本はアジアで最初に近代化した国だけあって、一日の長があるように思います。

日本では大学に行っても意味ないとか、1つの会社に定年退職するまで考えるなんてありえないとか、日本はあらゆることがガラパゴスで不便などあらゆることがネガティブにとらえられますが、海外に出てみてそういう国がないことに気づくと、そういうことを成しえてきた日本という国がとてつもない国に見えてきます。実際に海外に出ている多くのユーチューバーの方々も海外に出てみて日本が素晴らしいことに気づいたと動画で言っています。30年前、50年前に日本があらゆることに努力してきたからこそ成しえたことで、それらがなかったら日本はまだ世界でも発展途上の国だったかもしれないなんて最近思ったりします。

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