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海外に移住したい!と考えている方は年々増えているかと思います。

最近はブログだけでなく Youtube で海外に留学されている方や現地で仕事をされている方がご自身の経験談や留学、移住に関するアドバイス、現地での生活の様子などの動画をアップされているのを非常に多く見られるようになりました。え、そうなのと思われた方は是非 Youtube で海外移住などで検索してみてください。

さて、オーストラリアに限らず海外に移住するには大きく次の3つが必要になるかと思います。
⓵ビザ
⓶仕事
⓷現地の言葉

⓵ビザ
ビザには大きく、観光ビザ、学生ビザ、就労ビザ、永住権の4つがどの国にもあるかと思います。
観光ビザは観光目的、学生ビザは留学用、就労ビザは就労のためのビザ、永住権は現地で現地の人と同等あるいはそれに近い条件でずっと生活していくためのビザです。この中で一番威力があるのはもちろん永住権です。ただ、それだけにハードルは一番高いです。

また、どのビザを取得するか考える前になぜ移住したいのか、移住した後、現地で何をしてどうやって生きていくかまでを明確に考えて移住を計画することが重要かと思います。何故なら移住自体が最終的なゴールではないはずです。移住してそこで何かしらしながらハッピーな人生を過ごしたいというのが真の目的ではないでしょうか?

日本にせよ海外にせよハッピーな人生を送るためには収入なくして語れません。そのためには仕事なり、何かに秀でているものがあればそれで食べていけるようにならないといけません。そう考えたら永住権の前に現地で仕事ができる就労ビザが必要になります。

仕事をするには当然仕事に関連するスキル(知識、実務経験)が必要です。実務経験は実際に仕事をしないと積めませんが、知識は学校などの教育機関で学んで修士などの学歴を取得しまた在学中にインターンやアルバイトなどで実務の一部に軽く触れるだけでも身につけられます。現地でスキルを証明するには通常、現地の大学やそれに準ずる教育機関を卒業していることが必要なので就労ビザの前に学生ビザが必要になってきます。

一般的に海外に移住されるパターンとして留学→就労→永住権となる人が多いのはこのためです。また、ビザも学生ビザで留学生が卒業した後に卒業生ビザ(卒業後1年や2年といった一定期間就業可能なビザ)が発行され、卒業生ビザ期間中に成果を出して一般的な就労ビザ、そしてその後に永住権の申請につながるような形になっている国が多いと思います。たまにワーホリから現地でアルバイト的な仕事に就き、たたき上げでマネージャー職について永住権まで取得される強者な方もいますが、稀なケースだと思われます。

また、就労ビザはどんな仕事に対しても発行されるものではなく、通常、国内で相応のスキルを持った人を見つけるのが難しい専門性の高い職種や需要が非常に高く人材が不足している職種などに限られます。なので、それはどういう職種なのか、そのスキルを身につけるにはどこの大学のどの学科で勉強するのがいいのかという逆算がビザ取得のために必要になってくる部分が現実としてあることを理解しておくことが必要です(それに囚われすぎて興味のない、長続きしそうにない仕事を選択するのも問題なので注意が必要ですが)。

オーストラリアの場合、それらの職業リストを移民局が発表していて毎年需要と供給を見ながら移民局が必要に応じてリストを更新していきます。昨年までリストに入っていたのに今年から排除されてビザの申請ができないなんてことも実際に起こり得るので、情報集めやビザの専門家への相談など注意が必要です。

⓶仕事
上述の通り、現地で仕事をゲットするには仕事に関連する学位と実務経験(インターン、アルバイトなども含む)が必要です。日本での関連する職歴が評価される場合もなくはないと思いますが、通常は現地での関連する職歴があるとスキルに関しての信頼度が格段に上がります。

⓷現地の言葉
仕事を遂行していく上で当然コミュニケーションは欠かせませんので、現地の言葉が喋れなければ話になりません。訛りがあったりネイティブのように早く流ちょうには喋れなくても、上司や同僚の指示を理解し自分の考えを述べることができるぐらいの英語力は必要です。実務経験があれば経験である程度ツーカーで業務をこなすこともできる場合があるかと思います。

さて、上記はオーストラリアに限らず他の国に関しても当てはまる一般的なことだと思います。オーストラリアに関してはマルコム・ターンブル首相が今年4月、「オーストラリア・ファースト」を掲げ移民法の大改正を発表しました。これまでは企業から就労ビザの取得をスポンサーしてもらい、同一の雇用主の下で2年が経過した時点で永住権の申請が可能で就労ビザの対象となる職業リストも非常に多岐に渡っていて門戸の広いビザであったため、多くの人が就労ビザの取得を最初に目指してきたのですが、今回の大改正でこれに大幅な制限がかけられ、今後は就労ビザから永住権という流れが非常に狭められたてしまったと言われています。この大改正は今年の4月から少しずつ段階的に行われ、来年の3月には完全に新しい制度に移行します。

現在、オーストラリアで永住権を取得するには;
1)オーストラリア人と結婚(事実婚でも可)して配偶者/パートナービザを取得する
2)自分で自分のスキルを自己推薦する技術独立ビザを取得する
3)オーストラリア人が行きたがらないような田舎のほうで2年間同一雇用主の下で仕事をして地方の活性化に貢献するRSMSビザを取得する
4)新制度の下での就労ビザ(永住権申請が可能な職種)を取得する
5)投資ビザを取得する(お金持ちの方)

のいづれかだと思いますが、配偶者/パートナービザは相手が必要ですし、技術独立ビザは職種にもよりますが自己推薦のため応募者が非常に多く、スーパーマンでないと取れないような感じになっていると言われ、新制度の下での就労ビザは職種も限られ、その仕事が自分に合うか、また実務経験がなければ学校に通い直すことから始めないといけないのでそのためのお金と時間をかけられるかという問題もあります。なので、現実的にはRSMSビザを狙うのが一番確実かと思います。なお、このRSMSビザも職業リストに載っているものに限られます。

近年はグローバル化に伴って欧米だけでなく、東南アジア、南米、アフリカ大陸からも多くの人がより良い生活を求めてオーストラリアに流れてきます。これまでのように留学して学位さえ取れば仕事をゲットできるという時代ではなくなってきています。競争過多の中で自分がライバルから一つ抜きに出るには留学中にいかに人脈を広げて仕事の情報やチャンスを掴むか、あるいは日本で外資系企業などでがむしゃらに働いてスーパーマンのような存在になって本国に推薦されるなど、一歩突き進めた考え方が必要になってきているのではないかと思います。

また、どこの国に行っても海外である限り日本人は外人です。日本で外国人が様々な制約の中で暮らしていっているのと同じで、現地の人と全てにおいて同等というのはありません。日本が嫌で海外に飛び出していった人でも、海外で何年か暮らして初めて日本での生活の良さに気付くという人も沢山います。とはいえ、海外での生活は実際にしてみないとわかりませんし、日本で経験できない素晴らしい経験も沢山出来ます。私もそうですし、海外で暮らしている日本人 Youtuber の方の動画を見ても、皆口にするのはとにかく一歩踏み出すこと。不安はたくさんある。将来どうなるかわからないし、日本にいる家族のことも考えないわけではない。でもそれらを気にしていたらいつまで経っても実行に移せない。一歩踏み出したこと。そこが他の人との違いと言っています。

日本は今、非正規社員が増え続け正社員が減っていると言われています。90年代前半にバブルがはじけ、90年代後半に多くの企業が安い労働力を求めて中国、東南アジアなどに工場を移したり、飽和状態の日本経済に見切りを付けて海外重視の経営戦略にシフトしていき、国内では派遣や日雇いにシフトして人件費を削っていった結果だと思います。その結果、かつて発展途上国と呼ばれていた国々の人たちは一定の富を得て今、世界に出ればアジア系、アフリカ系、南米系の人たちもより良い仕事や生活を求めて積極的に世界を渡り歩いています。今後日本にずっと留まっていくことがいいのか、海外に出ていってより広い世界、より大きな競争の中で切磋琢磨して自分を磨いていくほうが良いのか、それは誰にもわかりませんが、これまでの常識が通用しない新時代に突入したと考えることもできるのではないでしょうか。そういう時代の変わり目の中、海外に出るか出ないか、それはあなた自身が自分で決断することです。

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