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オーストラリアに住み始めて7年が経とうとしています。思い返してみるとやはり、今年の新型コロナウィルスは強烈で忘れられない年になると思います。オーストラリアで社会人7年(これから8年目)。仕事面では私がオーストラリアにやってきたのはマイニングブーム終了直後だったので、毎年コストカットが続き、日本のバブル崩壊のデジャブかと思うような7年でしたが、今年はそれ以上の前代未聞の出来事で強烈です。

ただ、それ以外には日常生活でオーストラリア国内の様々な場所に旅行で訪れたり、日本人以外の友人や知り合い、仕事仲間をつくることができ、日本で日本人とばかりつるんでいるだけでは気づけないことにたくさん気づけて大きな財産となっていることも事実で、海外移住のメリット、デメリットをそれぞれもれなく経験していると思います。

さて、7年もオーストラリアにいるなら英語がペラペラになるのではと思う方もいるかもしれませんが、私個人的に自分の経験をもとに感じるのは、多くの英語系サイトや Youtuber がおっしゃっているように英語圏の国にいるというだけではやはり英語力は伸びないと思います。 正確に言うと、伸びているという実感を感覚的に得ることが出来ないと思います。私はオーストラリアではサラリーマンとして食べて生きていくことが最重要なので、英語は二の次で長いこと勉強していません。ただそうは言っても学生時代にTOEICは895点取ったことがあり、IELTSも6.5、永住権を申請する際に受けた時のスコアは7.0だったので、昔から英語力の下地はあります。

最近はTOEIC満点、IELTSも8.0以上という方をサイトや Youtube で見かけることも珍しくなくなってきたので、そういう方と比べたら私の英語力なんて大したことないと思いますし、そういうのもあって私が自分のブログで英語に関してうんちくを語るということは極力しないようにと思っていますが、ただ最近あまりにも「海外に住んだだけでは英語は伸びない」という声が多いなと思い(私も以前のブログで言ったような気がしますが。笑)、じゃあ本当に全く英語力が伸びてないかと改めて考えてみると、それも違うかなと思います。

私のケースで考えてみると、例えば仕事では仕事関連の英語には毎日触れていますし、英語の契約書や法律、規則などしょっちゅう目を通します。また、単純にそれだけでなく同僚との会話に使う言い回しや上司との会話に使う言い回しの使いわけ、オーストラリアでのビジネスマナー、上司の物事の考え方など付随することも経験として身につけていると思います。

日常生活でも同様に、tag on、tag off、top up と言えば電車やバスなど交通機関を利用する際に覚えますし、take away やレストランの予約の仕方、スーパーなどで野菜や果物、魚などの名前、肉の部位など覚えましたし、風邪を引いたときに sneeze、soar throat、diarrhea、など風邪の症状を伝える単語や歯医者に行けば cavity、numb、 filling (metal、ceramic など)、root canal などの単語を覚えました。そして単語だけでなく、それに付随するオーストラリアでの交通機関の乗り方、医療システム(GPなど)を知ることも出来ます。他にもオーストラリアでは年末調整がないので各自で毎年確定申告をしないといけません。確定申告を経験することで税金関係の用語や税金のシステムも基本的なことは理解することが出来ます。現在では新型コロナ関連のニュースでロックダウンや規制緩和に付随する単語、用語なんかもそうですね。また、Optometrist や Vet(erinary) Hospital の単語や言葉の意味をご存知でしょうか?メガネやコンタクトが必須な方やペットを飼われている方ならお世話になる方・場所です。こういった単語や語彙は TOEIC や IELTS の試験などでは出てこないと思いますし(風邪の症状は出ることもあるかも)、そんな単語、テキストや単語帳で見たことがない、聞いたことない→覚える価値のない単語だと思うかもしれませんが、英語圏の国で暮らしている方なら生活している中で自然と身についていく単語、語彙です。

なので、全く英語力が伸びてないかと言えばそんなことはなく、上述のように何らかの単語や言い回しなどの蓄積はされているはずです。ただ、それらは TOEIC や IELTS といった英語のテストでは出てこないので、英語力=英語のテストでの点数とすれば、あまり伸びていない事が多く英語力が伸びていないと感じる理由の一つになっていると思います。

英語の強者の中には留学経験や海外経験は一切ないけど TOEIC 満点持っているという方もいますし、一方で帰国子女で900点台だけど満点ではない方もいると思います。ただ、当たり前ですが、どちらが英語を駆使する力があるかと言えば、もちろん帰国子女の方です。それは上述したように帰国子女は TOEIC などでは出題されない分野の英語も日常生活で身につけていますし、帰国子女でなくてもワーホリや留学経験者でも多少なりともそのような英語に触れていて蓄積があるはずです。

もちろん一番良いのは海外生活をしながら英語の勉強にも精を出すということであることに間違いはありませんが。。。

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