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先月からオミクロン株が世界を席巻し始め、アメリカが1日の新規感染者数が100万人を超えたニュースも見られますが、オーストラリアもゼロコロナからコロナとの共生を選び始めた結果、 1日の新規感染者数が2万人を超え始めました。昨年の5月頃まではほぼゼロに抑え込み、デルタ株の出現で11月頃までは1,000人台、2,000人台だったことから考えると2万人は信じられない数だと思います。

11月の下旬、まだオミクロン株の発見がニュースに出る前に開国を宣言した際は、「ロックダウンはデルタ株の出現のような極めて危機的な状況に陥らない限り今後は行わない。規制もワクチン接種率の上昇に伴い少しずつ解除していく」と述べて実際にその通りになっていますが、オミクロン株の出現によりその裏返しで新規感染者は急速に増えて行っています。メルボルンのシティでもPCR検査を受ける人の長蛇の列ができ、検査を受けるまで数時間並んでいるという話を聞いています。ブースターショットも2回目接種後から6か月とされていたのが、5か月後→4か月後と徐々に短縮されています。

そんな中、本日メルボルンがあるVIC州は「Sensible Steps To Reduce Testing Queues And Transmission」と題してコロナ対策に関するアプローチの変更を発表しました。今夜(2022年1月6日)の11:59PMから適用されます。

220106 – Sensible Steps To Reduce Testing Queues And Transmission.pdf

  • コロナの症状が見られる場合、PCRテストでなくまずはRAT(迅速抗原)検査を受けること。
  • RAT検査で陽性結果だった場合、即時7日間の自己隔離に入り、接触者に陽性だったことを通知すること
  • RAT検査で陽性結果だった場合、PCRテストで陽性結果が出た場合と同じ規制が適用される。
  • 州政府にオンライン又は電話で陽性結果を報告し、その後の適切な指示を受けること。
  • 病院や高齢者介護施設などを訪れる際は事前にRAT検査を受けること(推奨)。
  • ホスピタリティセクター(飲食店・カフェ、パブ・ナイトクラブ、アミューズメントパーク、エンターテイメント施設など)における、ソーシャルディスタンス(2平米/人)の導入
  • 1月26日のオーストラリア・デー(祝日)まで、リモートワークの推奨(その後はそれまでの結果に基づいて決定する)

RAT検査は2020年3月にコロナが最初に世界を席巻し始めた際に導入された検査方法の1つでしたが、検査結果の正確性に欠けるという理由で、PCR検査がスタンダードになっていきました。今回、RAT検査を推奨する理由として:

  1. PCR検査を受ける人で長蛇の列ができ医療従事者の負担になっていること
  2. 最初のコロナから2年近くが経ち、RAT検査も精度が上がりPCR検査の代替として使用できる

ことだそうです。

月曜の朝、シティへちょこっと行きましたが、再び人影が少なくなり閑散としていました。現在、マスクは外では着用が義務化されていませんが、最近はそれでも自主的に人が多いところではマスクをしている人も少なからず見かけます(←以前はしなくて良いところではほとんどの人がしていなかった)。また、私の周りでも感染者が今月に入ってちらほら出始めていたり、勤務先もリモートワークが可能な人・部署は再びリモートワークに戻すなど経済への影響が心配されます。オミクロン株は深刻な症状にはならないというニュースも見かけますが、デルタ株の出現によって長期のロックダウンを強いられたことで、人々に与える心理的変化が実際には起きているのかもしれません。

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