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パースがあるWA州が本日、州境再開の日程を発表しました。州境の再開は来年の2月5日。現在のワクチン接種率(2回接種済)は80%。州境再開の基準としていた90%に達するのが2月に入ってからと見込まれています。

超保守・強硬派が州知事のWA州はスコット・モリソン首相の連邦政府の「クリスマス前までに州境を開けるように」という各州への指示にも反発し、「うちはうちの基準で判断する。連邦政府がクリスマス前に開けるように言ったからという理由だけで開けることはしない。クリスマス前に基準に達すれば、もちろんその時点で開ける」ときっぱりと拒否し、他の保守的な州も最終的に連邦政府の意向に沿うようにクリスマス前に州境を開ける中、唯一従わなかった州になります。昨年も同じような状況でしたが、WA州を含めて全ての州が最終的にクリスマス前に州境を開けたので今回も最終的には折れるかと思っていましたが、今回は違いました。

WA州のロードマップは少し複雑

今日、発表された州境の再開までのロードマップはさすが超保守派のWA州、少し複雑で要件も他州と比べると厳しいです。とにかく安全第一(softest landing)がマストなWA州ならではでしょうか?以下の通りいくつかに区分けしています。

海外からの渡航者(International Traveller)

ワクチン2回接種済の場合(ファイザー等豪政府に認証されたワクチン)

  • 出発国にて出国72時間以内のPCR検査の陰性証明
  • WA州入州後、48時間以内及び入州後6日目のPCR検査
  • 入州出来る人数に関しては制限なし

上記以外の場合

  • 州政府指定の隔離ホテルまたは隔離施設(建設中)にて14日間の隔離
  • 入州出来る人数に関しては制限がある(連邦政府が設けている数に基づく)

海外からの入州に関しては連邦政府が定める入国のルール、規制に基づく(州でルールは作成していない)

他州からの入州者(Domestic Traveller)

海外からの渡航者と異なり、他州からの入州者に関してはワクチン2回接種済みであることが必須で旅程日数により区分けされます。

WA州に6日以上滞在する場合

  • 入州前72時間以内のPCR検査の陰性証明
  • 入州後48時間以内のPCR検査の陰性証明

WA州に5日以内の滞在の場合

  • 入州前72時間以内のPCR検査の陰性証明(入州後の陰性証明は不要)

WA州から他州に移動し5日以内にWA州に戻ってくる場合(例:WA州居住者で週末にメルボルンを訪れる)

  • 入州後48時間以内のPCR検査の陰性証明(入州前の陰性証明は不要)
  • WA州から他州に移動し6日以上経ってからWA州に戻ってくる場合

  • 入州前72時間以内のPCR検査の陰性証明
  • 入州後48時間以内のPCR検査の陰性証明
  • 上記以外にもマスク着用や集会、スタジアムなどの大規模会場での規制も発表されています。詳細は下記のリンク先にてご確認ください。このルールは最終版でなく今後のコロナの状況を鑑みながら適宜必要に応じて変更等される可能性があるそうです。

    Media statements – WA to proceed with Safe Transition Plan from February 5, 2022

    今でもゼロコロナ対策を打ち出しているだけでなく、完全にコロナを抑え込んでいるWA州。州知事の会見での説明の中で、WA州における市中感染による死者はこれまで1名(海外からの帰国者で隔離中に死亡した人などを含めると全部で9名)だそうで、昨年3月以降、世界で何百万人もの人が亡くなっていることを考えると、この数字は驚異的です。初期の新型コロナもデルタ株も無縁の世界。NZもコロナフリーがずっと続いていると言われていますが、それ以上の功績じゃないでしょうか?

    ただ、「州境の再開によってコロナは必ずWA州にも入ってくる。上記の措置は2回の接種が完了していない人に感染して重症化するのを少しでも減らす(遅らせる)ための措置で、2回接種していない人は身体的な理由で接種できないなど特別の理由がない限り、一刻も早く2回接種するように」と促しています。

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