シドニーが歓喜した1週間
シドニーがあるNSW 州はワクチン接種率(2回接種率)が70%に達し、106日間続いたロックダウンが10/11に解除されました。これによりレストランの店内飲食や一般の小売店の営業が再開され、町の雰囲気は通常に近い状態に戻りました。
NSW州は昨年3月下旬から5月一杯まで行われたロックダウン以降、長期のロックダウンは行われなかったので、今回のロックダウンは多くの市民にとって本当に辛かったことが想像されます。また、閉店を余儀なくされた小売店などは3か月強売り上げがない状態が続くことがどれほど大変だったか想像することが出来ません。
11/1より NSW州内の旅行の自由、海外からの入国許可
そして、10/18にはワクチン接種率(2回接種)が80%に達する見込みで、11/1からはいよいよ以下の2つの制限が解除されます。
- NSW州内の移動、旅行の制限解除
- 国外にいるオーストラリア市民、永住権者の入国
- レストラン等の人数制限の解除(NSW州全域)
- 14日間の隔離の撤廃
これによりNSWY州の経済回復が大きく見られそうです。早くも NSW州内の Regional エリアではトラベルバブルが起きているとうニュースもあります。また、海外からの入国に関しては海外で生活しているオーストラリア市民、永住権者の家族等の近親者についてはどこまで家族(immediate family)と見なして入国を許可するか現在協議中とのことです。
一方、スコット・モリソン首相は会見で「シドニーは他の州や世界に対して re-open するが、他の州は州境を未だに閉じているところもあるので、シドニーから他の州へ移動できるかは各州のルールに従うように」と注意を喚起しています。
旅行者等の解禁はいつ?
オーストラリアのスコット・モリソン首相の会見では、NSW州の11/1からの制限解除に関してはまずは、オーストラリア市民、永住権者、及びその近親者に限るとしていました。
一方でNSW州の州知事は会見ではオーストラリア市民や永住権者だけでなく一般の旅行者についても言及していて、これに対してスコット・モリソン首相は「いきなり旅行者までは行き過ぎ。まずはオーストラリア市民、永住権者のみから。」と反論しています。
スコット・モリソン首相は「NSW州の知事は連邦政府の考えを理解しているし、彼はNSW州の知事としてNSW州の考えを述べただけ。我々はまずはオーストラリア市民や永住権者に限って re-open し、その結果を踏まえて一般の旅行者や留学生などにも re-open して問題がないと判断できる時が来れば、その時点でそのようにする。」と述べています。
メルボルンのロックダウンは10/26に終了か?
メルボルンがあるVIC州もNSW州に少し遅れを取ってコロナとの共存へ舵を切り、現在は10/26かもう少し早い段階でロックダウンが終了するのではと見込まれています。しかし、ここ数日の新規感染者数は2,000名を超えていてニュースでは驚きとして報道されていました。ただ、州政府は最近はこの数字を重視していないような感じで、現在はワクチン接種率の向上にフォーカスしているような感じです。恐らくNSW州の新規感染者数が接種率が70%に近づくに連れて大きく減少したことなども考慮されているのではないでしょうか?
NSW州がロックダウンを月曜に終了して5日間。NSW州の今週の動向も見つつ、恐らく今週末か来週には何かしらの大きな発表があると思われます。
QLD州は開国に否定的
ゴールドコースト、ブリズベン、ケアンズなどを有するQLD州の知事はWA州の州知事同様に保守的で強硬派。先日の会見ではNSW州がロックダウンを終了させ、11/1からの更なる緩和について発表したことに関連して、「QLD州は海外からの入国を当面受け入れない」と強い表明を出しました。
これに対して、スコット・モリソン首相は「あり得ない。QLD州は連邦政府から財政支援を得ているのだから、規制緩和し経済を回す方向に向かって努力しなければならないはずなのに、お金はくれ、だけど鎖国は続けるでは連邦政府から金を搾取し続けているだけ。」と強く非難し、メディアで論争が取り上げられています。
QLD州は昨日の新規市中感染はゼロでコロナを抑え込んでいるような印象ですが、メディアによるとQLD州は医療施設がNSW州やVIC州のように充実しておらず、ワクチン接種率もNSW州やVIC州に比べるとまだまだ低く、今でも医療崩壊寸前のような状態なので、海外からの入国を許してしまったら、確実に医療崩壊するとの懸念があるそうです。
QLD州は他の州よりも観光業に依存し、コロナ以前はゴールドコーストやグレートバリアリーフなどには世界中から毎年大勢の人達が訪れていて、観光産業が州の一大産業となっていて多くの人が観光業に従事していることもあり、本来なら一刻も早く開国したいところだと思うので、州知事としては頭が痛いところだと思います。
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