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ワクチン接種率(2回接種)80%に向かって

オーストラリアはスコット・モリソン首相がワクチンの接種率(2回接種)が80%を超えた時点(遅くともクリスマス前まで)で各州が州境を開けるよう求めています。シドニーがあるNSW州とメルボルンがあるVIC州は州内でのデルタ株の拡大により抑え込むことから共存の道へ方針転換をし、現在、国の方針に従ってワクチンの接種率を80%にまで高めるべく、積極的に州民にワクチン接種を呼び掛けています。この2つの州は10月の下旬頃に70%の接種率に到達することが見込まれ、その時点でロックダウンを解除する見込みです(←これがまずは何よりも両州民が望んでいること)。

一方、デルタ株の侵入を阻止しコロナウィルスを抑えみ続けている他の州は様子見という所でしょうか?とりわけゴールドコーストやケアンズがあるQLD州とパースがあるWA州の州知事は連邦政府の要求通りに州境開くことに強く反対を表明し続けています。

ただ、昨年の今頃もVIC州で感染が拡大し、各州が州境を閉じている状態だった時にスコット・モリソン首相は同じようにクリスマス前までにすべての州が州境を開けるようにと促しており、WA州はその時もやはり最後まで強く反対していましたが、結局はクリスマス前に連邦政府に従い州境を開けました。今回も「11月まではこちらの意思で決めることが出来るのでそれまでは絶対に開かない」と言っているので、11月か12月には昨年同様州境を開くのではないかと思います。

接種率80%(2回接種)で開国も

連邦政府は接種率 (2回接種) が80%に到達した時点で、一部の国々との行き来も再開させることを表明しています。政府は現時点ではクリスマス前くらいになるのではと予想していますが、国内では順調にワクチン接種が進むかは不透明という声もあります。また、世界中でデルタ株が猛威を振るっており、ブレークスルー感染も伝えられている中で、開国に懐疑的な声もオーストラリア国内で少なくないですが、スコット・モリソン首相はこれまで記者会見で開国を明言していますし、今回のアメリカでの QUAD の会議でもその旨を伝えたと言われており、決意は固いものだと思われます。

どこの国と国境を開くか具体的な国名は表明されていませんが、対象となる国には以下の条件を満たした国だと思われます。

  • ワクチン接種率が高い国またはコロナを抑え込んでいる国
  • オーストラリアの壊滅的な経済の回復に貢献する国

この2つの観点から現在、シンガポール、イギリス、アメリカ、ニュージーランド、そして日本が予想されています。オーストラリアの航空会社カンタス航空も政府の表明に合わせて、12月半ばからの国際線の再開を表明しており、上記の国へのルートを再開させる旨を公表しています。そして、来年以降少しずつ他国へのフライトも再開させる見込みです。日本も最初の再開に含まれていて不思議に思う方もいるかもしれませんが、カンタスによると上記の国がオーストラリアからの便で売り上げの上位を占める国だそうで、このデータはホテルの予約サイト Booking.com のデータ(オーストラリアから予約される外国のホテル上位)とも一致するそうです。

日本はオーストラリア人にとって非常に人気のある旅行先です。こちらに住んでいるとわかりますが、多くの人が日本に旅行したことがあると言いますし、大都会の東京や大阪から古都の京都はもちろん最近は飛騨高山や岐阜・長野あたりの山や自然も人気があるように感じますし、オーストラリア人にとっての定番のスキー場のひとつは日本でもあります。見所たくさん、遊ぶ場所もたくさん、食べ物も安くておいしい。親切で礼儀正しい日本人の国で治安も良い、LCCなどで旅費も安く済ませられると良い事尽くしなのが人気の理由だと思います。

上述の通り政府やカンタス航空の表明通りに行くか懐疑的な声も少なくないですが、私個人的には経済を回復させるためにも、強気で進めるような気がします。問題はむしろこれらの国がオーストラリアからの旅行者を受け入れるか、あるいは入国後の14日間の隔離を免除するかということだと思います。

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