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オーストラリアに就職や留学、移住を考えられている方はオーストラリアの近況に興味があると思います。しかし、今回は残念ですがあまり良いお知らせをすることはできません。

オーストラリアは5月までのロックダウンで全ての州で感染者の抑え込みに成功していました。そして、6月にロックダウンの解除、7月前半のスクールホリデーを機に多くの人が外食や州内での旅行に出るようになり経済に好材料をもたらしましたが、7月後半にメルボルンを中心にVIC州で第2波が発生し、ビクトリア州は連日400名を超す新規感染者が発生。抑え込みが難しい状況になり再びロックダウンに入りました。

VIC州に住まれている方にとっては大変だと思いますが、近隣の州も自分の州内で感染者が増えるのを懸念して、VIC州との境を閉鎖するなど5月に近い状況に逆戻りしています。シドニーがあるNSW州でも長らく1ケタ台だった新規感染者が最近は連日10を超えるなど増加傾向にあり、州政府は連日メディアで最大の注意と感染対策を州民に促しています。

6月ごろはどの州も州境の封鎖解除や国境封鎖の解除も視野に入ってきたという感じで明るい見通しを立てていましたが、現在は今年一杯はこの状況、経済も来年一杯は回復しないのではという見方が強くなってきています。WHOの警告通りになってきた感じで非常に厳しい状況です。

さて、メルボルンの第2波ですが、メルボルンに近いオーストラリア最大の都市シドニーでも抑え込みには成功していて、何故急にメルボルン?と不思議に思われる方もいるかもしれませんが、現在、原因が追究されています。現在マスコミが公表している情報は海外から帰国してくるオーストラリア国民をホテルで14日間隔離させる対策で問題があったということです。VIC州以外はどの州もこの場合に警察や軍の人がホテルまで付き添い、ホテルで隔離対策がしっかりとられているかチェックするというやり方を導入していましたが、VIC州だけこれを拒否して民間のセキュリティ会社に委託していたそうです。そして、この民間セキュリティ会社、企業名は公表されていませんがかなり怪しい会社のようで、キャッシュジョブや架空のスタッフを登録して水増して報酬を州政府から受け取っていたり、一部のセキュリティスタッフが隔離中の人と夜な夜な一緒にベッドで共にしていたなど真偽は定かでありませんが、マスコミに報道されています。

これにVIC州の州民だけでなく、オーストラリア全国民、首相や連邦政府も激おでVIC州の州知事は連日説明を求められていますが、説明が二転三転したりして収拾がつかなくなっている状況です。

オーストラリアは州制度を採用しているので、全体的な大枠は連邦政府で決め細かいことはそれぞれの州で州の状況に応じてルールを決めることが出来るのですが、VIC州はこれ以外にも他の州とは違う路線に進んで現在非常に大きな問題に発展していることがあり、州としての信用を落としているような印象があります。

メルボルンは世界で最も住みやすい町に何度も挙げられていたり、ヨーロッパ調の建物が多く、芸術の町、美食の町として日本だけでなく様々な国の雑誌で取り上げられたりして熱烈なファンが多い都市ですが、政治に関しては近年失態や批判されることが多い印象です。

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