Blog

オーストラリアが開国しヨーロッパやアメリカ、アジア諸国も徐々に開国・規制緩和を始めるに伴って、留学やワーホリを考えられている人にとっては「そろそろ実行に向けて準備を始めるか」とか「2022年は留学、ワーホリでも始めようかな」と考えられている方も少なくないかもしれません。

オーストラリアを始めとする英語圏へ留学、ワーホリなどされる方にとって何よりも大事なのはまず英語力。全く相手が言ってることがわからないでは、留学やワーホリは楽しいどころか、苦痛以外の何物でもないですし、ワーホリ、留学経験者の多くの方が「日本で事前に英語の勉強や英会話学校に通ってしっかりやってきたつもりだけど、本場の英語は最初全然理解できなかった」と Youtube やブログなどで述べていると思います。

私も学生時代に留学経験があり、大学1年の時は日本の大学で英語の授業(アメリカ人の先生で授業中は全て英語)を毎日1時間受けてからアメリカに渡りましたが、それでも最初は一度で聞き取れたのは半分程度じゃなかったでしょうか?

理由は日本で受けてきたアメリカ人教師の英語の授業は先生の発音がきれいすぎたことと、実際のネイティブのスピードより遅くしゃべってたことでした。先生の発音はCNNのような模範的な発音で誰にとっても聞きやすいものでしたが、実際の現地でのネイティブは個々で発音に多少のくせがあったり、普段の会話で学校の先生みたいに綺麗に発音しようと意識していないですし、スピードも1.5倍くらい早かった感じでした。ネイティブの人は早くしゃべるために所々単語の発音を省略したりもしますし、そういったところは日本では習って来なかったので、現地のナチュラルなスピードの会話にある程度慣れるのに3か月くらいは最初かかったと思います。そして、私の場合は5か月が経ったころに日本語とほぼ同じ感覚でリスニング、スピーキング共に難なくできるようになったと思います。

しかし、私が留学したのは1990年代。そのころはインターネットもなく、外国の情報自体ほとんど日本に入ってこないような時代で、国内で外国人を見かけることも日常生活ではほぼなく留学自体が今ほどメジャーでなかった時代でしたが、今は何でも情報が手に入りますし、 Youtube や Netflix で現地の映像や生の英語も見放題、聞きたい放題ですし、英語系 Youtuber と呼ばれる方々が英語学習の方法について様々なアドバイスをしています。また、Cambly や Grammarly、duolingo など英語学習ツールも様々あります。英語学習という点では現在の方が全然恵まれていますし、それらを活かさない手はないと思います。

英語をマスターするには

以下に述べるのは本格的に英語をマスターしたい、極めたいと思っている方向けです。海外旅行程度にちょこっと英会話ができるようになりたい、レストランやホテル、買い物などで店員さんとスムーズに会話できるようになりたいという方には当てはまりませんので悪しからず。

私が個人的に思う英語マスターするためのステップはいくつかあると思っています。

  • 単語力(どれだけの数の単語を覚えているか)
  • 文法力(関係代名詞などなど日本の英語の授業で習うような文法をどれだけ理解しているか)
  • 表現方法(言い回し方法などネイティブが使う表現方法をどれだけ頭の中にストックしているか)
  • リスニング力(どれだけ様々な癖のある英語に慣れているか)

日本の学校で習うような英語は現地での英会話には役に立たないという人がいますが、英会話といえど単語力が全くなければ会話することが出来ません。私が留学していた90年代はよく現地のアメリカ人から「あなた英語が凄く上手ね」と言われました。あるいは国内で英語圏の人と会って英語を話したりする機会があるとそう言われました。

でも、今はそれだけじゃありません。私がマレーシアに旅行した時には乗車中にタクシーの運転手(中国系マレーシア人)と英語で話してる中で運転手から「え、日本人なの?英語上手だね」と言われましたし、中国人の知り合いには「日本人って本当英語喋れないよね。うちらだって普段の会話は中国語だけど、多分もうちょっと喋れると思うよ。日本に旅行した時に看板とか至る所に英語表記がされてるけど、店員さんに話しかけると全然喋れないし、何か突然どっかにいったと思ったら英語喋れる人を連れてきたよ。笑」と言われました。日本人=英語が全く喋れないというのが英語圏の人だけでなくグローバルな認識です。英語圏の人が東南アジアの人達と喋っている時に「きみ、英語うまいね」とか言うことはありません。日本人と喋っている時に言う言葉です。そして、今ではそれが英語圏の人だけでなく、マレーシア人やインド・スリランカ人、中国人などのアジア系の人からも言われる、そんな時代です。

何が言いたいかというと、日本の受験英語で習う程度の単語力は英語圏の人だけでなく、アジア人も、他の地域からくる非英語圏の人達も当然のように持っているということです。「受験英語は実際の英会話では使わない。受験英語なんて勉強する意味ないよ」というのは上述の通り、海外旅行程度なら確かにその通りだと思います。しかし、本格的に留学してその後現地でローカルの人たちに交じってオフィスワーク系の仕事をゲットしたり、可能ならば永住権も手に入れて移住したい、あるいは日本に戻って日系・外資系大手企業などに就職してキャリアアップを図りたいなどと考えている人にとっては受験英語程度は最低限のレベルでマストです。

文法力に関しても同様です。ネイティブがすらすら喋れるのは単語力だけでなく文法を理解しているからです。文法を理解していると長い文章を組み立てられるようになります。文法が理解できていなければ単語力だけあっても長い文章は組み立てられず、単語、単語のブロークンな英語になってしまいます。単語力も文法力もある程度のものを兼ね備えて初めてネイティブのようにペラペラ喋れるという領域に達することができます。なので、日本の受験レベル程度の単語力、文法力は最低限で必須です。もし、ご自身の英語力がそこまででないと感じているなら、まずはそこにたどり着くまでの努力をしましょう。英語を使った仕事をしたい、将来留学や海外に移住したいと考えられている方はまずはそこがスタートラインと思いましょう。

単語力、文法力の向上に関しては基本的に受験英語のように地道に単語帳をみて覚えたり、文法の勉強をしたりする以外ないと思いますが、上述の通り現在は Youtube などで様々なアドバイスが得られると思いますし、英語学習ツールも充実していると思います。その中から自分に合ったものを選ぶのが良いかと思います。

単語力、文法力がある程度身に着いたらあとはどれだけナチュラルな英語のストックを蓄えるか

単語力、文法力がある程度身に着いたら、流暢でなくてもある程度のことは自分で表現できるようになると思います。そこからの課題はいかにネイティブらしい言い回しやネイティブのように長い文章をすらすら言えるようになるかだと思います。これに関してもとにかく生の英語に触れて地道にストックを増やしていくしかありません。

例えばこの間ビーチを散歩している時に家族でビーチに来ている人たちがいて、その中でお父さんが「先に家に帰るわ」という主旨のことを息子に伝えて帰って行きました。日本人なら例えばこのような場面の時に「I am going home」などという表現を思い浮かべると思いますが(これでももちろん伝わる)、実際にはそのお父さんは「go」という単語は使わず、「I’ll see you at home=家で会おう」と言って帰って行きました。もし、この時お母さんが「あれ、お父さんどこに行ったの?」と息子に聞いたら息子は「he went home」などと言うと思いますが、こういう「I’ll see you at home=家で会う→家に帰る」という言い回しはそのフレーズをそのシチュエーションで耳にしない限り、我々日本人には思いつきません。なので、大切なのはそういったフレーズをどれだけテンプレートとして頭の中にストックできるかだと思います。こういった表現は友達同士で集まった後、解散するときや職場で仕事を終えて帰る時などにも必要に応じてフレーズの一部を変えることで様々な場面で使えるので(see you at home → see you tomorrow など)、こういう定型的な表現をこつこつストックしていくとネイティブのような自然な言い回しが自然とできるようになってきます。

「そんなの現地で生活しないと覚えられないじゃん」という方もいると思いますが、上述のように現在は Youtube や Netflix などで現地にいなくても現地の生の英語に触れられる機会はたくさんあります。是非、それらを活用して日々こつこつストックを増やすよう努力しましょう。こういった事は日々の努力が半年後、1年後にようやく大きな力となって表れてきます。

Language Reactor

先日、Youtube を見ている時に英語系 Youtuber のだいじろーさんの動画が表示されて英語学習のおすすめツールとして、Language Learning with Netflix というのを紹介されていました。Google Chrome の拡張機能の一つで、これをインストールすると、Netflix の字幕の部分で日本語と英語の字幕の両方を表示出来て英語学習にすごく良いとお勧めしていました。私も凄く良さそうだと思ってインストールしてみましたが、何故か私のパソコンではインストールしてもうまく日本語と英語の字幕を表示させることが出来ませんでした(動画は2020年3月の動画なので今はネットフリックスに対応していないのか、日本とオーストラリアで違うのかもしれません)。Language Learning with Netflix は現在、動画で説明されているように機能しないかもしれませんが、動画の内容自体はすごく英語学習者にとって意義のある内容だと思うのでリンクを張っておきます。

Netflixが英語学習に最強な理由【TOEIC915マンが解説】 – YouTube

他に何か似たようなツールがないかなと思って探してみましたが、ありました。Youtube バージョンのそれが。私がインストールしたのが、Language Reactor という拡張機能です。Google Chrome を起動して Chrome ウェブストアから Language Reactor を検索するとインストールできます。

https://chrome.google.com/webstore/category/extensions?hl=ja

インストール後、Google Chrome で Youtube のサイトに行き動画をスタートさせると、下の画像のように動画の下の部分に今喋っている箇所の英語と日本語の字幕が、そして画面の右側にその前後の会話が表示されています。ただし、Youtube 標準の翻訳機と比べると英語の精度は高いように感じますが、日本語訳の精度はかなりひどいので無視して英語の字幕だけに集中しましょう(笑)。

Youtube 標準で装備されている字幕や自動翻訳機は画面の下に今喋っている箇所しか表示されず、字幕を全部読み切る前に次の字幕が出てきて映像を巻き戻すということもあると思いますが、これの素晴らしいところは右にその前後の会話も表示されていて事前に次に何が言われるかわかるということです。TOEIC のリスニングテストなども事前に問題と解答の選択肢を先に読んでおいて、テープの会話に集中すると解答しやすいというのがあると思いますがそれと同じことだと思います。

また、字幕の中でわからない単語が出てきたときにその箇所をクリックすると辞書のような機能が発動します。これも便利ですね。例えば下の画像では mechanic の箇所をクリックしてみました。日本語訳を表示するだけでなく発音もしてくれます。

まだダウンロードしたばかりなので Language Reactor の機能を詳しく理解してませんが、他にも何か便利な機能があるか少しずつ調べてみたいと思います。

リスニング力

リスニング力に関しても同様にとにかく英語を聞く。それに限ります。私が留学していたころは外国と言うとアメリカやヨーロッパを思い浮かべる人が一般的で、英語を話す人も欧米人に限られていましたが、今はアジア人も当たり前のように英語を話しますし、中国・香港訛り、シンガポール・マレーシア訛り、インド・スリランカ訛り、ベトナム訛り、インドネシア訛りなど様々な訛りで英語をしゃべる人が増えているので、アメリカ・カナダ英語、イギリス英語、オーストラリア・NZ英語だけが英語ではありません。こういったアジア系英語も今は Youtube などで気軽に聞くことが出来ると思うので、幅広い英語に触れましょう。

Comment

  1. No comments yet.

  1. No trackbacks yet.