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日本の SUSHI は海外でも大人気。海外で見かけるお寿司と言えばカリフォルニアロールのような感じの巻き寿司か握りずしでも写真のように醤油でなくマヨネーズやウナギの握りずしに使われる甘いソースが魚に塗られていることが多いです。

お寿司が人気の理由はいくつか理由があるようです。

見た目の美しさ

まずは見た目。海外のカリフォルニアロールのような寿司は彩もあざやかで見た目に美しいもの、見た目重視のものが多いです。そしてそこにうなぎの握りずしのような甘いソースやマヨネーズがお好み焼きのようにジグザグにかけられている。レストランなど店内飲食であればフランス料理のように皿の周りにもソースがかけられていることもあり、フランス料理のように洗練されていてかつフランス料理とは違うユニークなもの。もはや、日本人がイメージする寿司とは完全に違うものですが、それが外国人にとってのお寿司のイメージだと思います。

ヘルシーであること

例えば中華料理のように油をこれでもかというくらいに使うこともないですし、西洋料理のように肉などをたくさん使ったカロリーの高い料理でもありません。海外の SUSHI では外国人向けに肉を使ったものもありますが、基本的な食材は魚や海苔、お米に野菜など(種類による)。醤油にしても大豆から作られたものです。サイズも握りなら一口サイズ、巻物でも二口、三口ほどで食べきれる大きさで、ダイエットなどで量を抑えたいという時などにも寿司はうってつけです。考えてみると海外でそういうものってあまりないですよね。アジア圏で見られるミニ春巻きとか、餃子、シュウマイなどくらいでしょうか?外国人にとっては海外の SUSHI はフィンガーフードのような感じで考える人もいます。イベントなどでちょっとしたつまみを出すときに、フライドポテトとミニ揚げ春巻きや SUSHI などを大皿に大量に乗せて出すとか。

種類が豊富であらゆる人にとってチョイスしやすい食べ物

上述の通り海外で見かける SUSHI は具材に野菜や魚、お肉など様々なものを利用していてあらゆる人にとってチョイスしやすいものになっています。とりわけ海外では宗教上の理由で豚肉または牛肉が食べられないとか、食物アレルギーを持っている人が結構いて、レストランなどでオーダーするときに必ずどんな食材が使われているのかを確認しないといけないという人がいます。食材は調理の過程で煮込まれたりして見た目には見えなくなってしまうので、諸事情で「○○は食べられない」というのがある人はものすごく気を付けていますし、間違って口にしてしまうと食物のアレルギー反応だけでなく「食べてしまった」という動揺でパニックになる人もいるようで、外国人と食事をするときは「何か食べれないものはない?」とか「アレルギーはない?」と確認し合うことが多いです。その点お寿司は見た目でパッと何が使用されているかわかりオーダーが楽というのもあるんだと思います。

海外の SUSHI はお寿司か?

しかし、日本人からすると「あんなのはお寿司と言えない」とか「全然おいしくない。日本の真似をしたなんちゃって寿司」、「やっぱ寿司と言えばあんなカリフォルニアロールみたいなお寿司でなく握り寿司でしょ!」と思う人も多いのではないでしょうか?

私も日本にいた時はそのように思っていましたし、海外に移り住んで最初は「自分もこんな寿司を食べるようになってしまったか」と初めて食べた時は思ったりもしましたが、実際に食べてみるとこれはこれでかなりおいしいのです。もちろん、日本のお寿司のようにマグロの脂が最高とかそういう美味しさではないのですが、ソースであったり食材の組み合わせが予想外にマッチしていて日本のお寿司とは全く別の新たな料理と考えれば、ものすごくおいしいと言えると思います。もしこれが SUSHI と命名されていなく寿司からヒントを得て考案された新たな西洋料理として西洋風な名前になっていたら、日本人も素直に受け入れてたのではないでしょうか?

近年は海外の SUSHI の方がネタが良い?

今年の前半に休暇で日本へ帰省していましたが、その時に日本の回転寿司屋へ何度か行く機会がありました。最近日本で人気のあるスシローとかではなく昔からあるチェーン店でしたが、「久しぶりに日本のお寿司が食べられる」と期待して行ったのですが口にしてみてすぐ「???。魚の味が全くしない」。おかしいなと思いつつ別のネタも色々取って食べましたが、どれも魚の味がしないのです。当然脂も全くありません。

別の日に某有名すし店の回転ずし店のほうに行きましたが(←昔は芸能人とかがよく行くと言われていた敷居が高いお店として知られていたのですが、まさか回転ずし店のほうにまで手を出していることを知らなかった)、そこで食べてみてもやはり同じで魚の味がしないのです。一瞬「あれ、コロナにかかった?あるいは海外で濃いものばかり食べて味覚が変わった?」と思うほど。

しかし、ラーメンなりそれ以外の食べ物についてはそういうことはなかったので間違いないと思いますが、近年の回転ずし屋は以前のような安い価格で仕入れが出来なくなっていると思われます。昔も今も、お客さんからすると一皿当たりの値段は100円~500円くらいとあまり変わっていないと思いますが、仕入れ値は恐らく年々高騰していって、もうその値段では出せないような金額になっているのではないでしょうか?ここ30年くらい言われてきているのは日本の水産業者が海外の市場で競り落とせなくなってきているという事。以前は魚は日本人くらいしか食べず、ほぼ言い値で大量に仕入れられてたと言われていますが、中国人が日本に来て魚の美味しさに気づいたことで中国人の消費量が増えたとか、それ以外のアジア、ヨーロッパ、北米、南米大陸などでも魚を食べるようになってきてたりして、競り落とせなくなっていると聞くので、それが近年は本当に進み切ってしまったのではないかと思われます。仕入れ値はどんどん上がっても売値は上げられない。なら、今までのがBランクの品質のものだとしたら、Dランク、Eランクの物を仕入れて出すしかない、そんな感じでしょうか?

実際にこちらで食べるサーモンなどは昔、日本で食べてた時のサーモンのように脂もちゃんとのっていますしおいしいです。今やこちらの回転ずし店の方が良いネタを使っているんじゃないかと思われます。ただし、こちらでは日本の100円の皿クラスがなら300円ほどですし、このクラスだと野菜とか玉子的なものしか頼めません。サーモン5皿(10個)をこっちで食べたらそれで2,500円近くなると思います。上の写真の寿司もテイクアウトのお店で買った安いものですが、それでも1個で200円から300円ほどします。5貫(10個)なら2,000円から3,000円くらいになります。そんな値段で出せるオーストラリアとそうでない日本。どちらに高い値段で仕入れる力があるかと言えば言うまでもないと思います。

ほりえもんが Youtube で「日本人は将来牛肉が食べられなくなると思う。牛タンは既に仕入価格が下手すると5倍近くに高騰していて今後もっと上がっていくと思う。中国人が日本に来て牛タンの美味しさを知ってしまったから。」と言っていますが、まさに魚もこういうことだと思います。

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