Blog

オーストラリアにワーホリや留学などで一定期間住まれた方は、オーストラリアでの生活に魅了されてまたオーストラリアで生活したいと思う人が多いです。

実際に私のまわりでも、ワーホリで初めにオーストラリアに来て期待以上に良かったので、日本に帰ってお金をためて再びオーストラリアに戻ってきたという人が多いです。ではオーストラリアの生活とはどんなものでしょうか?日本と比較しながら述べてみたいと思います。

      1. 時差

        日本との時差はシドニーで+1時間(シドニーのほうが早い)、パースとは-1時間(日本のほうが早い)です。なので、オーストラリアの西と東では時差が2時間あることになります。アメリカと日本は10時間以上あり昼夜が逆転する感じだと思いますが、オーストラリアはこの点の心配は不要です。サマータイムは州によって取り入れている州、取れ入れていない州があり、例えばパースがある西オーストラリア州はサマータイムを導入していないため、日本との時差は常に1時間です。しかしシドニーがあるニューサウスウェルス州はサマータイムを導入しているので、夏季は日本との時差が2時間になります。
        また、同じ東側の州でもシドニーはサマータイムを導入していますが、その北にあるブリズベンは導入していないので地理的に太陽の沈む時間帯が変わらない2都市間でサマータイムの制度の導入の有無によって時差が生じるというややこしい面もあります(日本で言ったら東京と横浜で1時間時差が生じるみたいな感じです)。

      2. 気候、人口

        オーストラリア大陸はアメリカのアラスカやハワイなどの島を除いた本土の部分とほぼ同じ大きさです。なので、オーストラリアの中でも地域によって気候は様々です。オーストラリアは南半球にあるので北に行けば行くほど暑くなります。緯度的にはシドニーやパース辺りが湿気も少なく温暖で快適、メルボルン辺りで冬の朝夕は東京の冬に近いといった感じでしょうか?逆に北のほうは冬でも30度近く、夏は50度近くまで行くところもあり、人間が住むのに適さない地となっています。

        人口はアメリカが3億人超に対して、オーストラリアわずか2,800万人程度です。なので、シドニーやメルボルンといった大都市でも東京やアメリカの大都市のようなとてつもない混み具合というのはなくオーストラリア最大の都市シドニーでもほどよく都会という感じでシティを離れれば大きな公園は至る所にありますし、町もきれいに整備されていてとても住みやすいです。

      3. 物価

        物価は為替の変動にもよりますが、総じて日本よりはるかに高いです。

        品目 値段($) 値段(¥)
        600ml ペットボトルジュース 3-4 255-340
        ポテトチップス 3-4 255-340
        カフェでコーヒーとマフィン 9 765
        マクドナルドなどのファーストフード店(飲み物付き) 13 1,105
        ショッピングモールのフードコート(飲み物付き) 13 1,105
        カジュアルレストランでのランチ(1品当たり) 20 1,700
        カジュアルレストランでのランチ(1品当たり) 40 3,400


        現在は不景気で、1ドル85円前後まで落ちていますが、私が移住した2013年当初はピークで1ドル100円を超えましたので、上の表の円換算の額はもっと高かったです。

        また、賃貸住宅は一人住まい、シェアハウス、ルームシェアなど住む形態にもよりますが、パース辺りで1ベッドルーム当たり100-200ドル(週)が相場でしょうか?ですので、こちらで生活している人は結婚していたり家族を持っている人でなければ、シェアハウスあるいはルームシェアで住む人が多いです。近年中国を中心としたアジア系富裕層による不動産の買い占めにより、住宅相場は高騰していてローカルの人にとってマイホームをゲットするということがかなり難しくなってきています。

      4. 車両通行

        オーストラリアは日本と同じ左側通行です。車も日本と同じ右ハンドル。日本では左ハンドルの外車もよく見かけますが、オーストラリアではほとんどみかけません。運転免許証は州レベルで発行され、西オーストラリア州の場合、有効な日本の運転免許証を取得していれば書類の提出と視力検査のみで西オーストラリア州の運転免許証を取得することができます。

        オーストラリアの道路は大都市の一部を除いて基本的に直線の道路が多く、道幅も広くて混雑も少ないので運転しやすいです。パースに関して言えば法定制限を守って走る車も多く安全運転の人が多いので、運転に自信がない女性の方などにとっても運転しやすいと思います。ラウンドバウトのルールだけ把握していれば特に大きな事故を起こすこともないのではと思います。

      5. 医療、病院

        オーストラリアに移住して永住権を取得することができると、オーストラリア国民と同様にメディケア(日本の健康保険に相当)に加入できます。公立病院であれば、風邪や軽いけが程度なら無料で診察、治療をしてくれます。日本と一つ違うところは、オーストラリアで風邪を引いたあるいは目や鼻、耳など体の一部が調子悪いという時はまずGPと呼ばれる一般医を訪れないといけません。そこで診察してもらい更に耳鼻科、皮膚科、眼科など専門医に見てもらう必要があるとGPに判断されたときにGPの推薦状をもって専門医を訪れることになります。日本のように耳が調子が悪いから耳鼻科に行ってくるということができず、どこか調子が悪い人は全員GPを訪れるためGPは常に忙しく、診察の予約が最短で2週間後なんてこともあり、本当に体調が悪いときにすぐに診察、治療してもらえなくて困るという不満も実際にはあったりします。

      6. 料理

        オーストラリアは地理的に東南アジアに近いことから様々なアジア料理がレストラン、フードコートで味わえます。アメリカですと例えば日本食レストランに行きたい時、日本人が多くいる地域あるいは日本食レストランが集まっている地域まで行かないといけないということがあるかと思いますが、こちらでは様々な町で色々な通りに色々な国のレストランが不規則に連なっています。大都市やその近郊のレストランに限って言えば、料理のレベルは日本よりかなり高いと思います。日本では個人経営で父ちゃん母ちゃんが家庭料理の延長的な感じの料理を提供するところが多々ありますが、こちらではそういう店もなくはないですが、一般的なレストランで出される料理は調理技術が伴った家庭では作れない感じのものが出てくるところが多いです。ある程度評判の高い店になると本当に他では味わえないようなびっくりするほど美味しいものが出されてきます。

        また、オーストラリアは実は農業大国だそうで、乳製品などは日本のものより濃厚でおいしいですし、野菜、フルーツなども日本と同様に新鮮なものが手に入りやすく、オレンジジュースなどジュース類も濃厚です。あと個人的にはこちらの胡椒の香りの良さにはびっくりしています。かつて胡椒を求めて世界を船で駆け回った歴史というのはこちらに来てよくわかりました(笑)。逆に考えると日本は安価で質の低いものやいかに味を薄くしてコストを抑えたものを提供して我々は日々口にしているかということが海外に出てわかるようになりました。

        一方でニラはアジア系スーパーに行かないと手に入らないとか、ネギやナスは日本のものと比べものにならないくらい大きくておいしくない、あるいは日本で見たことのない野菜でどう調理するのかわからないなど不便な点もあります。

        魚介類に関してもパースでは種類も限られ日本人に馴染みのある魚種はサーモンやマグロ、エビ、カニくらいでしょうか?値段もべらぼうに高いのでまず買おうという気になれません。日本ではスーパーや魚屋でよく魚を買っていましたが、こちらではそういう習慣は全くなくなりました。魚が食べたければ自分で釣るしかありません(笑)。白身魚やムール貝などは唯一お手軽に買える魚、貝だと思います。

        その他、日本の食材に関してはシドニーやメルボルン、日本人が多く住むケアンズ辺りでは日系スーパーや日本のラーメンやも進出していて、納豆、つけもの、カレー、シチューのルーなど大抵のものは手に入るので特に困ることはないかと思います。パースもここ1,2年日系スーパーの進出や日本のラーメン店も進出し始めてきています。一風堂もオープンを最近発表しメルボルンに進出している博多ラーメンの元助もパースに進出を発表しました。

      7. 仕事、賃金

        オーストラリアは2013年より景気が悪化しています。政府の統計的な数値は良いのかもしれませんが、実態としてはどこの企業も人件費の削減、フルタイム雇用者の残業の増加が顕著で、1年程度で転職を気軽にするオージーも今は失業したら次の職が見つからないという危機感を持って迂闊に辞めない状況です。

        ちなみにオーストラリアの失業率は7月で5.6%だそうです。数値自体は改善されているものの、理由としてフルタイム就業者の減少、パートタイム就業者の増加によるとされていますので、景気に関しては日本と同じような状況だと思います。

        日本人の勤め先としては、日系企業、日本食レストラン・食料品店が大半でローカルの企業、ショップ、レストランで仕事をゲットするのは本当に難しいのが現状と言われています。ちなみに、オーストラリアの最低賃金は現在18.29ドル(約1,550円)ですが、上記のような就業先には違法に最低賃金を下回る時給で長時間労働を強いて雇うところも少なくないそうで、こちらで長くやっていきたいと考えている人たちにとっては最低賃金など労働法を遵守しているローカル企業での仕事をゲットするという高い壁をいかに超えるかが課題になっています。オーストラリアは物価が高いので最低賃金も高いわけですが、これを下回る時給での仕事は生活していく上では本当に大変だと思います。

    以上、オーストラリアで生活していくうえで日本との違いを含めて記してみましたが、外国なので全てが良いことばかりとは限りません。これはオーストラリアに限ったことでなく、ほかの国でも似たような話は聞くと思います

Comment

  1. No comments yet.

  1. No trackbacks yet.