今年2月に日本で販売が開始され、先月オーストラリアでも販売が開始されたソニーの新型イヤホン、Linkbuds。私も先月の2日(2022年4月2日)にオーダーし、ようやく本日(2022年5月23日)届きました。オーダーしてから約1か月半。日本に帰省する前に届くかと思って予約したので結構待ちました。現在コロナ禍で中国が超強硬なロックダウンをやっていて物流が影響を受けているためか、あるいは実はものすごく注文が殺到しているか。どちらにせよオーストラリアのソニーも入荷までにえらい時間がかかっているそうで、これだけ待たされました。まあ、この時期たまたま日本に帰省していて、ちょうどオーストラリアに帰ってきた翌日に発送されたので絶好のタイミングとなりましたが。
この Linkbuds、注文しようかすごく悩みました。私は有線のイヤホンしか買ったことがなかったのですが、次の曲に移動したり音量を調節するのにその都度カバンからDAP(Digital Audio Player)を出していじるのはやはり億劫で、ワイヤレスイヤホンを買ってみるかと思っていたところに Linkbuds が発売されたのですが、評価を見ていると良い評価と悪い評価がはっきり分かれていて、どっちの評価を信じて良いかわからなかったのです。
また、昨年発売されたWF-1000XM4がものすごく評価が良く、それとの選択も悩みの種でした。仕事兼音楽用としての Linkbuds、音楽に専念して聞きこむためのWF-1000XM4。Linkbuds なら好きな音楽を聞きながら仕事したり、Zoom 会議などでも使用するということも出来ますし(オーストラリアでは会社のオフィスで音楽を聴きながら仕事するのはごく普通の光景です)、WF-1000XM4なら週末やプライベートの時間で好きな音楽を誰にも邪魔されずに最高の音質でじっくり聴くことができる。
結局、Linkbuds は大きい音にすると音漏れがひどいという声が多く、外で電車の中や歩きながら音楽を聴くのには向いてなさそうな感じだったので、一度は Linkbuds は諦めたのですが、結局購入.。WF-1000XM4も日本に帰省中に購入したので結果的には両方購入した形になり出費がかさみましたが、どちらも購入した甲斐があったと思います。
穴の開いたイヤホン
さて、Linkbuds は写真の通り穴が開いているイヤホンです。今までのイヤホンにないとても変わった形です。近年はカナル型イヤホン(耳栓のように耳をしっかり密閉した感じの)が高音質の音楽を聴くのに適していて主流となっていましたが、Linkbuds は昔からあるインナーイヤー型に近いフィット感です。人によってはカナル型イヤホンは耳が塞がれて違和感ありまくりな感じが嫌だとか、ある程度長い時間装着していると耳が痛くなってくるなどあってインナーイヤー型の方が良いという人もいると思います。
外音が普通に聞こえる、音楽はBGM的な脇役
近年はソニーだけでなく、海外の様々メーカーが音質が非常に優れた高級DAPや高級イヤホンを生産して競争が激化していると思います。そんな中でソニーが出してきた Linkbuds はこれまでの「外の音は可能な限り遮断して(ノイズキャンセレーション)、良い音に専念して聴く」という概念を捨てて、「~しながら、音楽を聴く」、人との会話もオンライン会議も音楽を聴くこともイヤホンを装着したままで可能にする、音楽が主役でなくあくまでBGM的な感じでという新しい発想のイヤホンを世に送り出してきました。
いや、あっぱれな発想です。単に奇をてらった発想と言う感じでもなく、リモートワークを始めとするこれまでになかった生活スタイルの変化に基づいていると思いますし、カナル型やノイズキャンセレーションを効かせていると、人とばったり会ったときなど相手の声が聞こえないので、いちいちイヤホンを外さないといけなかったりして結構不便なこともあったりしました。音楽をじっくり誰にも邪魔されずに聴くというのも、1日の生活の中では一人で電車に乗っている時とか寝る前の1時間くらいだったりするのではないでしょうか?
これまで各社がノイズキャンセレーションの精度を上げるべくものすごい開発費を投じていたと思われる中で、逆の発想を取るというのはそれ自体なかなか考えられることでないですし、それを商品化して販売するというのは大変勇気がいることだったと思います。開発者の方たちは順調な売れ行きにホッとしているのではないでしょうか?
音質も悪くない
音質もそれなりに悪くない感じです。メインボーカルの音がいちばんくっきりしていて、高温もそれなりに綺麗です。まだ、エコライザーなど何もいじっていないので、いじると音の感じも変わるのかもしれませんが、低音は弱いと思います。このことからも音楽が主役というより、人との会話も聞こえ音楽もBGM的にそれなりに楽しめるというコンセプトに沿ったイヤホンだと思います。
音質にこだわりたいならWF-1000XM4
音質には妥協できない、音楽をじっくり専念して聴きたい、値段は高くても良いという方ならやはりWF-1000XM4がおすすめだと思います。音の広さや奥行きも違いますし、中音~高音は Linkbuds も悪くないかもしれませんが、低音はかなり違うと思います。WF-1000XM4と比べてしまうと Linkbuds が少し安価なイヤホンに感じてしまいます。
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