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日本ではクレジットカードを持っている人は多くいても、デビットカードはあまりなじみがないかと思います。

しかし、オーストラリアではクレジットカード、デビットカードともに支払手段として大変普及しています。

クレジットカードもデビットカードも見た目は全く同じです。銀行のキャッシュカードに Visa や Master などクレジットカード会社のロゴが入っていて、クレジットカードと同じ桁数の番号、有効期限、カード名義人の名前がカードに刻まれています。見た目が全く同じなので、例えば友人がお店の会計でカードを出したらそれがクレジットカードかデビットカードかは全く判別はつきません(Amex などのプロパーカードなら別ですが)。では、具体的に何が違うか?以下に記してみました。

クレジットカードデビットカード
お店で購入時の支払のお金カード会社からの借り入れ自分の口座残高(引き落とし)
清算頻度カード会社からの明細ごと購入の都度口座から引き落とされる
使用可能限度額与信の限度額以内口座の残高以内
サーチャージ
(Surcharge、手数料)
店によって支払いを求められるなし
金利原則あり。ただし一定期間以内に完済すれば金利免除というルールを設けているケースが多いなし
クレジットヒストリーカード会社からの借り入れなのでクレジット
ヒストリーとして記録に残る
自分の資金からの支払いなのでクレジット
ヒストリーには記録が残らない

オーストラリアは元来クレジットカード社会だったそうですが、サーチャージ(1パーセントから数パーセント)や金利の支払い(10数パーセントから20パーセントを超える場合もある)を嫌う人が多く、EFTPOS(カード)と呼ばれるオーストラリア独特の決済手段が大変人気になったそうです。EFTPOS(カード)はデビットカードと同様自身の口座の残高が支払いの源泉になっていますが、そのオーストラリア特有のシステムのためネットショッピングや海外での支払いに使用できないなど不便な点もあったそうで、デビットカードの登場によってEFTPOS(カード)は現在ではほとんど見ることがなくなりました(ただし、システムとしてのEFTPOSはまだ残っています)。デビットカードは Visa や Master の決済システムを使用しているので、オンラインショップや海外での購入にも使用できるようになっています。

日本は早くから電子マネーの導入が図られ、Edy に始まり、おサイフ携帯や Suica や Pasmo などが交通機関での使用のみに限定されることなく様々なお店に広く普及したので、デビットカードの参入の余地がなかったのではないかと思います。オーストラリアにも Suica のようなものはシドニー、メルボルン、パースにもあります(恐らくブリズベンにも)。シドニーやメルボルンはわかりませんが、パースのそれに関してはバス、電車、フェリーなどの交通機関での使用にに限られ、一般のお店では使えません。ですので、クレジットカード以外となるとデビットカードが必要になってきます。

どちらも現金を持たずに支払いを済ませるという目的は同じだと思うのですが、手段が違います。どちらが便利と感じるかは人に寄るかもしれませんが、デビットカードの最大の強みはクレジットカードと同じように使用できるという点です。例えばアマゾンなどのオンラインショップではチェックアウトする際に支払方法でクレジットカードを選択してデビットカードに記載されている番号や有効期限、カード名義人を入力すればそれで決済が完了してしまいます。また、海外旅行などで現地のお店でデビットカードで支払いたい時はデビットカードをお店のクレジットカードの端末にピットかざせばクレジットカードと同じように決済が完了できます。オーストラリアのEFTPOSや日本の Suica などはそれが出来ません。そういう意味ではクレジットカードもデビットカードも違いがないので、近年オーストラリアでデビットカードを使用する人の割合が圧倒的に多くなっていると思われます。

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