
安倍晋三元首相の訃報。大変驚きました。ご冥福をお祈り申し上げます。
海外の反応
首相就任時は日本国内では様々なことで取り上げられて様々な声がネット等で上がっていたと思いますが、海外では日本の首相として久々にちゃんとした人が出たという印象が多いのではないでしょうか?それ以前は毎年首相が変わるような感じで、「日本はなんで総理大臣は1年しか続かないんだ?」というのが海外の印象だったと思います。なので、日本国内よりも海外の方が評価が高かったと思います。外交の場では歴代の首相のように変に媚びず、手腕を発揮して能力の高さ各国の首脳にアピールしていたと思います。実際にこのニュースも多くの国のメディアが速報として取り上げ、各国の首脳、政治家、著名人が追討を公式に述べています。
日本国内も多くの政治家、芸能人、著名人が反応
それにしても菅元首相の時もそうでしたが、就任時はめちゃくちゃ叩かれ、どの政策も全否定のような感じの報道がテレビ、新聞などで日々されていたと思いますが、首相の座を降りた途端、手のひらを返したようにべた褒めになるのは本当に理解に苦しみます。
ホリエモンは早速 Youtube やツイッターで見解を述べていて、「安倍さんを悪者扱いしているようなですね、SNS、あるいはマスコミでの言動、こういったものをこう煽っている人たち、いわゆるアベガーと呼ばれている人たちですけれども、僕はその人たちの影響が非常に大きかったんじゃないかなと言う風に、まぁもちろん断定はできないですけれども。。。(中略)。。。SNSの影響力っていうのが、今ものすごく強くなっていること、これがですね、えぇ、社会に与える影響、(中略)、非常に由々しき事態だし、雰囲気凄く悪くなってくると思うんですけれども、これもSNSが作り出した闇なのかなと言う風に私は考えております」。
以前、TVタックルでネットのいじめや犯罪に関して匿名性、ネットの規制は必要かという討論の際にひろゆき氏とタッグを組んで「いじめや犯罪は以前からあったし、それがネットと言う場所に移っただけ」、「可哀そうだとは思うけれど、それはそれで別に議論することだと思うし、そういった感情論になってしまうと厳罰化になってしまい、議員が世の中を息苦しくしている」と言っていたホリエモンもさすがに今は度を越えて行き過ぎているということでしょうか?
ひろゆき氏もショート動画をアップ
いつもはビールを片手に視聴者の質問に1時間とか2時間近くかけてのほほんと答える動画をあげているひろゆき氏ですが、今回はこの件に関して5分ほどの短い動画でいつもと違う神妙な面持ちで自分の考えを伝えています。簡潔な動画でコメントも簡潔だったので、動画の趣旨をどこまで正確に把握できたかわかりませんが、私が見た限りでは「日本の社会おかしくないか?昔はこんなんじゃなかったと思うけど。何かが失われている気がする」と言うことだと思います。
人と人のつながりが失われている日本
昔(昭和の頃)は人と人がもっと密に繋がっていて、例えば小学校などでの子供同士のけんかなら、グループのジャイアン的な人が、けんかはさせる、でも急所を狙うのはダメとか、鼻を殴ったら血が出るのでダメ、ナイフや棒などは危ないからダメなど一定のルールを設けてみんなの前で監視しながら喧嘩させたりして、ここまではしても良いとかこれ以上すると危ないからダメといった事を学ばせていました。けんかをすることでその後お互いのわだかまりが溶けることもありましたし、喧嘩だけでなく集団で遊ぶ中で勉強以外の事をたくさん学んだと思います。
社会人になれば、上下関係とか近所付き合いとかが社会に当然としてありましたし、飲み会を始めとしてウェットな関係って面倒くさい部分とかあると思いますが、そういった場所で普段好きになれない上司や先輩でも素の部分が見えてその人の考えとか人となりをしれたり、そういった事を通じて絆が深くなったりすると困ってるときは親身になって助けてくれることもあったり、チーム内の一部の人間が輪を乱したり、良くないことを考えていると注意したり良い意味でも悪い意味でも周りの目があって変なことが出来なかった面もあったと思います。
また、電車に乗っている子供が行儀がよくなかったり、老人や障がい者、妊婦に席を譲らなかったら全く知らないおばちゃんから注意され、その子の親も「ちゃんと席を譲ってあげなさい。すみませんうちの子が行儀知らずで」と返すのは昔は当たり前でした。でも、今はそんな事をしたら本人に逆切れされたり、その子の親が「うちの子になんてことをするの?あなたには関係ないでしょ?」と息子をかばう方が自然で他人の口出しを許さない社会になってしまいましたね。
昔は社会のルール、秩序みたいのを親や学校の先生、少年野球とか部活の先輩からとか何かしらのグループに所属してその集団の中で、小さい頃から自然と学んでいったと思います。
でも、そういう昭和的な関係は90年代くらいから体罰、強制、強要、ハラスメントなどという負の側面、言葉で悪、嫌なものと考える人が若い人たちから広まり始め、今はもうそれがほとんどなくなってしまったと思います。結果、他人に目を見張るのが段々難しくなり、難しくなれば自然とそういう風習はすたれていきます。逆に関わろうとすると煙たがられたり、拒否されたり、時には相手が逆切れして自分が危ない目にあったりさえ。
サービスも充実していて、人の力を借りる必要がない社会
また、日本はサービスが充実し過ぎてあらゆることが便利になり、隣人や友達、家族の力を借りなくても一人でやっていけることが多くなったのもそれを助長していると思います。交通機関でどこにでも行けるので、車を持っている人に乗せてもらう必要もないですし、大抵のお店は週末だろうが祝日だろうが深夜まで開いています。家の設備の故障なども日本の家はほとんどないですが、海外では頻繁です。そうすると知り合いや隣の人に「すいません。ちょっと。。。」と言う感じで頼る必要が出てきます。
また、日本では飲食店に一人で入って誰と会話するわけでもなく食べ終わったらお店を出て家に帰るのが普通になっています。海外では時間がある時は誰かを呼んでうちでパーティーをしたり、喫茶店やレストランなどで飲食しながら時間を過ごし、一人でいることは少ないです。なので、今では海外の方が人とのつながりが密なような気がします。外食も一人でお店に入るということはまずないですし、「一人カラオケ」、「一人焼肉」くらい、精神的な高いハードルがあります。
日本は違う道に進むことややり直しがきかない国
更に日本は一旦多数派の考えや社会のレールから外れてしまうと復活できる道がないですし、自分がそうなってしまった時に自分に気を使ってくれる人、関心を示してくれる人がいなくなり本当に孤独だと思います。海外では就職にしても例えば最初に営業をやって「自分は営業に向いてないな」とか別の仕事に興味をもって新たにチャレンジしたい思えば、年齢に関係なく他の道に変更してやり直すことも出来ますし復活や再チャレンジの道がいくつかあるので救われますが、日本は本当に一度落ちたら二度と這い上がれない、やり直しがきかない厳しい社会だと思います。正社員から非正規やアルバイトになってしまうと正社員へ戻るのは非常に難しいとか、留学やワーホリに行ってしまうと帰国してから就職が難しいというのは日本特有の問題でないでしょうか?就職氷河期世代は新卒時にバブル崩壊のあおりを受けて大不況で正社員の職をつかめず40代の今になっても非正規やアルバイトのままという人もいたり、今一番大変な世代とも言われています。
そんな中で昭和的な密な関係や義理・人情的なものがなくなって自分に何もないし自分に関心を持ってくれる、気にかけてくれる人がいないといわゆる無敵状態になり、その結果、見知らぬ人に注意しようとすると逆に命の危険にさらされたり、道で人が倒れていても知らんぷり、通りすがりに見知らぬ人をいきなり刺してしまったり、駅のホームでいきなり見知らぬ人を突き落としたりする。こういった事件が増えているのはそのような背景からでないかなと個人的に思います。
海外というとテロとか治安が悪いとか危険なイメージがあるかもしれませんが、道で人が倒れていたら周りにいる大半の人が「大丈夫ですか?」とか「救急車呼びましょうか?」とか「誰かお医者さんとかいますか?」など声をかけたり、町中や駅の構内などで女性や老人が重い荷物をもっていたら「荷物持ちましょうか」とすぐ手を貸そうとしたり、電車でそういう人たちを見かけたら周りにいる大半の人がすぐ席を譲ろうとするのは当たり前の光景ですし、マナーが悪い乗客がいたら周りが注意したり、車掌が自らその場に乗り込んできて「周りの乗客に迷惑だから今すぐ降りて!!!」と毅然とした態度で普通に言います。
経済だけでなくこういったところも日本と海外は逆転してしまったのかも、とひろゆき氏はフランス生活を通して思っているのかもしれません。
日本人は失った誇りや自信を取り戻すことが重要
失われた30年を経て日本人は誇りと自信を完全になくしてしまったと思います。海外に住んで感じるのは日本は超優秀です。神がかったサービス、時間通りに物事が進むこと、おいしい食事や高度に発達した、社会、治安、多様な地域文化、世界第3位の経済大国など日本は海外に自慢できるものがたくさんあります。しかし、日本で生活していると、「ガラパゴス化した日本」とか、「増えない給料」、「高齢化と年金問題」、「消費税増税」に「衰退していく日本経済」などなど、悪い事だけでなく本来誇るべきものに対しても全てネガティブなワードで被せて憂いていて日本に帰国するたびにまるで日本列島全体がネガティブマインドに取りつかれてしまってるような感じさえします。
これがもし他の国の人だったら、「うちらの国は世界でトップ3に入る経済力!」、「アメリカや中国ですら真似できない高い技術、知識、サービスを持った超優秀な国!」、「国民全員が安定した生活をできるだけの収入を得られる国!」、「人は親切で治安も良いし良い事尽くしの国!」、「我々はそんな国にで生まれることが出来た超ハッピーな民族!」などと世界中に吹聴してマウントを取るように振舞うと思います。
私のブログでもオーストラリアは移民大国で世界中からオーストラリアに移民でやって来ると何度も述べていますが、実際にはオーストラリアに移住に来る理由は自国で満足の行く生活が出来ないからと言う人の方が多いのではないかと思います。経済的にその日を生きていくのも大変なくらい弱者だったり、政治が腐敗して政治家や一部の富裕層が国の富の大半を牛耳っていたり、身分制度が残っていて下の身分の家に生まれてしまうと一生上に上がることが出来ないまま弱者として生きていくしかないなど。母国を捨てて新たな土地で母国語でない言葉を駆使して生きていかないといけないわけです。「異文化を体験したくてオーストラリアに来ました!」とか「英語を身につけて国際人になりたいです!」という美しい理由で来るのは日本人や以前から先進国であった、ヨーロッパ、アメリカなど一部の国の人達だけだと思います。
確かに日本は高齢化や経済の衰退など昔の日本と比べると力は落ちているのは否定できませんし、非正規問題や一度レールから外れてしまうとやり直しができないなど解決すべき問題は色々あると思いますが、それでも世界の中では全然恵まれていると思いますし、海外の人達から見るとうらやましい存在だと思います。世界の大多数の国々が今でも日本より貧しい国、収入が低い国ですし、逆にそういう国の人たちの方が、自分たちの幸せを純粋に求めて新たな大陸に移動して切磋琢磨していますし、つらくても笑顔を絶やさなかったり必死です。
日本人は物の見方を変える、世界を見聞することも重要
海外に出て思うのは「日本人がいない」ということです。もちろんゼロではありません。政府の統計によると130万人ほどの日本人が海外にいるそうです。でも、それは日本の人口の1%程度にしかすぎません。逆に言うと99%近くの人が日本に留まっていることになります。例えばオーストラリアやアメリカの大都市なら町中を歩いているとたまに日本語が聞こえてきたりすることもありますが、たまにです。地方に行けばほぼ町中で日本人を見かけることはなくなります。でも、中国人やインド・スリランカ系、東南アジア系の人達は大都市であろうが地方都市であろうがうじゃうじゃいます。上述の通り、慣れない土地で慣れないルールや慣習に従い、慣れない言葉を駆使して生活している人が大勢います。それでもつらくても笑顔を絶やさなかったり、幸せをつかむため皆必死で時に助け合いながら、生活しています。
日本人もワーホリでも留学でも良いので、海外で生活して様々な人種の人と出会い、日本と違った文化やルール、習慣で暮らしてみるといかに日本は超恵まれた国であるかということがわかるかと思います。実際に日本が嫌でワーホリなどで海外に出てみたけど、出てみて初めて日本の良さ、素晴らしさに気付いたという日本人はたくさんいます。Youtubeにもそういった動画がたくさん上がっていると思いますので、留学やワーホリ関係の動画を見てみてはいかがでしょうか?
イチロー選手も引退会見で「アメリカに移って外国人となって、孤独を感じたり辛い経験をして人の心を慮ったり、人の痛みを想像したりするようになった」と述べています。
J-53 イチロー選手引退会見を見ながら海外就職について思うこと | Hiro-M’s
まずは物の見方を変えて国民全体がネガティブ思考から脱却することが大切ではないかと思います。今30年後の世界を想像して憂いているより、この30年でどう変えていくかを考えることの方が大事です。
日本国内で生活していると朝7時台の番組から深夜の番組まで、ネガティブニュースしかありません。番組に出演している司会者、評論家、コメンテーターが1000倍くらい大げさに言って日本の将来を嘆いている。そんなのを365日毎日見せ続けられているのが、ネガティブマインドの原因じゃないかと思います。
でも、海外に出れば慣れない生活などもっと大変で、日本で嘆かれているような事はそれから比べたら小さな問題ですし、海外はポジティブ思考なので、日本で何であらゆることがネガティブに捉えられているか不思議に思ってしまいます。それがSNSなどでネトウヨなどを助長しているようにも感じます。
国民全員が日本の将来について真剣に考え、政治家やインフルエンサーなど他人任せにしない
もし、政治が真剣に経済復活へ全力を投じて、非正規問題などにも取り組みやりなおしのチャンスがある社会に変え、国民がそれをしっかりレビュー、評価して政治家、政党に投票をするという循環が生まれれば、日本は失われた30年から復活できると思います。
また、今回の件を踏まえてホリエモン、ひろゆき氏、ガーシー、立花氏、箕輪氏などのインフルエンサーも神妙な面持ちで動画を上げ、SNSの影響や無敵の人に関して考えを述べています。これらの人達はこれまで「日本が終わってんじゃねぇ、お前が終わってんだよ」とか「NHKをぶっ壊す」、論破王の異名を取って相手を大衆の面前で論破してマウント取って辱めたりしてきて、無意識のレベルで自身のこれまでのSNSでの発言に影響や責任を認めないまでも多少は感じているのかもしれません。
日本も既に持っている技術を守ることが重要
近年は中国やアメリカ系企業がBtoCでは強いですが、日本のメーカーでも、強みを持つ企業はたくさんあります。iphone のパーツ、部品などは日本の小さな町工場で生産されていたり、海外でもカメラはキャノン、ニコン、ソニーなど日本企業が独占していますし、釣り具も同様にダイワ、シマノが独占、DIYのお店に行けばマキタなど製品が陳列棚を牛耳っているような感じです。これらは中国・韓国系企業が牛耳っている大衆家電、パソコン関連などと違い、ニッチな業界、マーケットだと思いますが、日本が他の追随を許さない分野も依然として多くあると思います。ただし、今後はそういった分野にも中国系、韓国系企業は進出してくるでしょう。
中国ではコロナ以前のここ10年ほどはルイ・ヴィトンなどの高級品を持つことがその人のステータスを上げるので皆必死で購入して、周りに見せびらかそうとしているそうです。なので、価格が急騰し、中国国内で購入するより海外で購入する方が安いんだそうです。銀座のお店で中国人が爆買いするのはこのためです。銀座で買って中国のネットで2倍くらいの値段で転売する人もいるそうです。日本も90年代の頃はやはり同じでルイ・ヴィトンのカバンやバーバリーの財布などを必死になって買う女性、女性に買ってあげる男性が多くいて、それを持っていない事=恥ずかしい、だから皆、必死で手に入れてまだ持ってない人に見せびらかしてマウントを取るという人がたくさんいましたが、バブル崩壊とともに「それでマウント取るなんてダサいよね」と言う風にかわり、日用品などは安いもので済ませ、自分が本当に好きと思えるものには高くても出し惜しみせず買うなど、個人の嗜好も多様化していきました。今後、中国や東南アジアでもそのように変わっていくと思いますし、そうなった時に中国企業は日本のメーカーを買収して技術を手に入れようとしてくると思います。それには政府が規制を設けるなどして日本企業を守る必要があるでしょうし、日本企業からそういった昔からある技術が奪われたとき、日本の経済は新しい産業が発達しない限り、本当に先が無くなるのではないかと思います。ホリエモンやひろゆき氏などのインフルエンサーが Youtube で政府が規制緩和などをして新しい産業を育てることを本気で考えないと駄目、アメリカはITが生まれた時にしっかりそこに投資して今でも株価や物価が上昇し続けて経済が成長していると言っているのは、その意味では納得できます。
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