2022年7月から21.38ドル、5.2% の上昇
オーストラリアは新しい年度がスタートしました。日本は4月が新年度ですが、オーストラリアは7月が新年度になります。なので、6月は年度末に伴う決算セールが至る所で行われていました。
さて、オーストラリアは毎年新年度に伴い最低賃金の見直しが行われます。Fair Work Committee という労使関係を管轄する機関によって専門家や産業界からのヒアリング、経済、物価など様々な指標から決定するそうです。
Minimum wages increase from 1 July 2022 – Fair Work Ombudsman
今回は前年度の20.33ドルから21.38ドルへの上昇。日本円に換算すると現在のレートを1豪ドル=92円とした場合、1,966円。少し前まで94―95円あたりをうろついていましたので、その頃のレートで換算すれば2,000円を超える金額になります。円安は今後も更に進むと見られているので、単純に2,000円越えと考えて良いと思います。
最低賃金は上がり続けている
私は2013年からオーストラリアに移住していますが、最低賃金が下がったことはないと思います。ざっくりですが、毎年2、3%程度の上昇。2000年代は毎年3,4%ほど上がり続けていたようです。中国と超べったりだった時代です。
Wage developments in Australia – Parliament of Australia (aph.gov.au)
しかし、今回は5.2%。現在の世界情勢に伴う物価上昇に対応するためだそうです。オーストラリアも日本同様に値上げ、物価上昇が問題になっており、このままいけば物価上昇率は7%に到達するのではとの声も専門家からあるくらいです。
ちなみに調べてみましたが、私が移住したころの最低賃金は16.38ドル。この7月からは21.38ドル。過去9年で5ドル(23.4%)上昇したことになります。460円ほどの上昇、恐るべし。
オーストラリアは割増賃金も驚異的
更に固定給でなく有休が付与されない時給ベースで働いている人であれば、有休がない代わりに25%増しで雇用者は支払わなければならないので最低賃金は2,500円ほどになりますし、土曜日は50%増し、日曜は75%増し、祝日は2倍など割増賃金が法律で決まっていて(業界によって割増率は多少異なります)、アルバイトでも平日5日、フルタイムの労働を1か月やると40万円近く稼ぐことができ、シェアハウスに月6万円くらいで他人と住めばたくさん貯金はできますし、その中から旅行資金を捻出したり学生時代の奨学金の返済や車のローンといった支払いも出来るわけです。まぁ、多くのオージーは貯金をあまり考えずにあればあるだけ旅行などに使うと言われていますが。
こちらの人達は(ヨーロッパやアメリカの人達もそうだと思いますが)20代の頃に100万円とか200万円ほど貯めたら、数か月かけてヨーロッパ一周とか1年ほどかけて世界一周旅行をするという人がいると思いますが、それはこういった背景にも支えられていると思います。日本みたいに転職は35歳までなら2回まではOKとかワーホリや留学に行ってしまうと日本に帰ってきてから就職が難しいとか全然ありません。むしろ若い頃は世界を周って見聞したほうが良いと考える人が少なくないように思いますし、年を取ってからでも家族や夫婦で旅行する人も非常に多いです。
日本人でもオーストラリアに来れば可能?
日本人でもワーホリでオーストラリアに来た人が1年間で100万円貯金出来たとか、月20万円貯金できるなど Youtube やブログなどで言っている人がいると思いますが、フルタイムでローカルジョブにありつければアルバイトでも全然できると思います。ただし、常に週5日フルタイムで仕事にありつけなかったり、ローカルジョブでなく日本食レストランなどで不法に最低賃金を下回る賃金で働かせるところで働いてしまうとこの話は夢物語になってしまうかもしれません。それでも、日本で月給20万円とか時給1,000円で働いているという人からすると夢がある話だと思いますし、実際に世界中からオーストラリアに移住してくる人がそれだけの収入を実現していると思います。
オーストラリアでローカルジョブをゲットするには
オーストラリアでローカルジョブで週5日、フルタイム勤務を実現させるための秘訣はやはり英語力だと思います。ネイティブみたいにペラペラである必要はなく例えばカフェであれば、現地の人と接客や仕事仲間と仕事の話が英語で出来る程度で構わないと思います。ただし、どんな仕事でも仕事中は忙しいと思いますので、いちいち辞書で単語を調べるなんてことは出来ないと思いますので、それなりの英語力は必要です。手に職系の仕事を除けば、どんなにスキルがあっても言葉が通じないでは難しいです。手に職系の人(美容師、料理人、自動車整備士とか大工、設備系の仕事、重機などメカ系の操作をする人、会計士、経理など専門知識、実務経験が豊富な人など)であれば、英語の重要度は下がると思います。
英語が得意、英語が好きで勉強してどんどん英語力を上げていける人であれば実現が難しくない話だと思います。そうでなければ、まずは日本でとにかく英語の勉強に時間を費やして、TOEICなどのテストも受けたりして英語力を磨くことが重要です。ローカルジョブをアルバイトでもゲット出来れば、それが次の仕事に応募する際の職歴になるので、何か所かでローカルジョブをバイトで経験した後に正社員的な職種に就くことも可能になると思います。
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