長いこと続いたロックダウンがようやく解除されたメルボルン。それはつまり、旅行も解禁!ということで、早速、ビクトリア州を開拓すべく週末に遠出をしてきました。なんせここ6か月ほどは外出と言えば100mほど先にあるスーパーへの買い物とエクササイズ名目でのウォーキング(近所を散歩)。2週間程度のロックダウンには慣れているものの数か月となるとさすがに最後の方はきつかったです。
メルボルンから近距離のモーニントン半島
さて、今回訪れたのはメルボルンのシティからそんなに遠くないモーニントン半島(Mornington Peninsula)。地図で見るとそんなに遠くないような感じですが、実際に運転しても遠く感じません。道中有料道路もあり、有料道路が終了するともうそこはモーニントン半島の入り口です。フランクストン(Frankston)までならシティから1時間かからない程度、半島の先端のソレント(Sorrento)まででもシティから2時間くらいで行けると思います。なので、週末に気軽にリラックスしたいならモーニントン半島はおすすめです。
美しいビーチ・自然やワイナリー、農作物も多く育てられているモーニントン半島。そして温泉も
今回はメルボルンに来て初の郊外だったので、軽く下調べはしていくつか訪れる場所は決めていたものの、基本ほぼ行き当たりばったりの感じの旅行でした。実際に現地を訪れて自分の目で見て感じてモーニントン半島の空気をざっくり感じる。2回目以降の訪問で深堀してモーニントン半島通になる。そんな感じが良いだろうと思ったからです。
パース・西オーストラリア州に6年半、シドニーに約1年住んでいた私としては、メルボルン・ビクトリア州はパース・西オーストラリア州よりはシドニー・ニューサウスウェールズ州に近いのではないかと思っていましたが、実際には、全然パース・西オーストラリア州に近い、むしろすごく似ていると感じました。
オーストラリアで温泉を体験できるモーニントン半島
オーストラリアはアメリカなどと同様シャワー文化の国。浴槽のない家も多く(ある家もありますが)、シャワーが基本。私も日本に休暇で帰った時にしか風呂に入るということはありませんでしたが、モーニントン半島には温泉施設があります。北欧にも温泉があるようで、北欧から移住してきた人たちが温泉の文化をここに持ち込んだのではないかと思います。パースに住んでいた時にメルボルンに温泉があるようなことも聞いていましたが、まさにこれですね。オンラインで予約が出来ます。温泉だけでなくサウナ、マッサージなどもあり、飲食、宿泊も出来る。まるでオーストラリアの自然の中にできた屋外版大江戸温泉(お台場)のような感じ。
Overnight Glamping | Awaken in Nature | Peninsula Hot Springs
施設内には温泉がいくつかあり、水着着用ですが自然に囲まれた中を裸で歩けるのは気持ち良かったです。丘陵地帯にあり丘を登ったり、下ったり。それだけでもマイナスイオンに癒されます。
そして丘のてっぺんの温泉からははるか遠くまで見渡せます。訪れた時は天気が曇っていたので景色の素晴らしさは半減でしたが、やばくないですか?オーストラリアの自然を眺めながらの入浴は日本の温泉とはまた違って最高です。晴れていたら芝がさぞ美しかった事でしょう。
透明度の高いビーチ
西オーストラリア州はその面積の広さからグレートバリアリーフのような美しい海・ビーチやケアンズ、ブリズベンなどのトロピカルな自然、ウルルのような赤い大地まで、オーストラリアの自然の全てが州内にあるような感じで、今でもオーストラリアの自然と言えば西オーストラリア州が一番と思っていますが、西オーストラリア州ではっと息を吞むような自然を見たい場合、パースから数時間のドライブが必要になります。
一方、モーニントン半島はオーストラリア第2の都市メルボルンから半島の先端まで2時間かからない程度近距離。それなりに綺麗なんだろうと思ってはいましたが、西オーストラリア州の自然を知ってしまった私にはさほど響かないのではないか?シドニーに住んでいた時、ジャービスベイやコフスハーバーなどを訪れた時にそう感じてしまったこともあり、恐らくビクトリア州もニューサウスウェルズ州に近いと思っていたこともあってそう考えてしまっていましたが、私が間違いでした。
上の写真めっちゃ海がきれいじゃないですか!水の透明度や色、きれいさが西オーストラリア州の海にそっくり。西オーストラリア州のダンズボローの海を思い出しました。ダンズボローはパースから車で3時間超(途中トイレ休憩などを入れれば3時間半くらい)。あっ、でも、パースから40分程のロッキングハムのビーチもこのくらいの感じですかね。パースから1時間ほどのロットネスト島はもっと映えますが。
いずれにしても、メルボルンからそんなに離れていないのにこれだけの海が見れることが出来たのは感激でした。今後のメルボルン・ビクトリア州開拓に期待が持てます。
ワイナリーも点在するモーニントン半島
メルボルンでワインと言えばヤラバレーが有名ですが、モーニントン半島もその名の通り半島なので丘陵地帯も多くワインの生産に向いているようです。気候もシドニーに比べると少し寒くなるように思えますが、ハンターバレーやマーガレットリバーなどと似ているのではないかと思います。
今回訪れたのはインド人が経営するワイナリー。道中たまたま通りがかりそのまま寄ったので下調べして行ったわけではありませんが、質の高いオーストラリアワインを堪能することが出来ました。
Nazaaray Estate – Nazaaray Estate | Flinders
セラードアで試飲が可能で(確か試飲料として10ドル払ったと思います)、試飲もインド人の経営者に対応して頂いてたのですが、途中電話が鳴り「ちょっと失礼」と離れてしばらくすると別のオージーのスタッフの方が対応に来てくれました。
「どこまで試飲しました?」と聞かれ、「シャルドネから始まってソービニヨンブランまで頂いた」というと「えっ、ソービニヨンブラン出したの?あれは生産数が少ないから試飲では出すなって僕たちに言ってるのに。あなたラッキーですね。彼がここのオーナーでソービニヨンブラン作ってるのも彼。He is the man!(彼がここでは全てだよ)」。ここは白ワインがとりわけおいしく、中でもソービニヨンブランは他で飲むそれとは違い繊細で質の高いものでした。試飲で出すなと言っているのも納得。なので、もちろん購入。
モーニントン半島の農作物は新鮮でおいしい
メルボルンや近郊のサバーブで行われるマーケットでも例えば Red Hill 産のリンゴなどモーニントン半島からの生産物が売られているのをよく見かけるので農作物も楽しみにしていました。途中 Hawkes Farm という所を通りがかったので寄ってみました。ここではポテトとリンゴとリンゴジュース、コーヒーを買いました。どれも美味しかったです。敷地内には芝生もありそこでベンチに座りながらおしゃべりしたり景色を楽しみながらポテトをかじったら最高だと思います。
HAWKES FARM – Fresh Vegetables available everyday
自然の中をトレッキングで健康的に
週末は健康のためになるべく歩くようにしていますが、メルボルンはパース同様あまり高低差がなく平らな場所が多いため、1時間、2時間歩いたところであまりエネルギーが消費されないのがネックです。シドニーはシティを離れると長崎のようにどこも坂ばかりで、私が住んでたところの近くには国立公園もありそこがウォーキングに最適で簡単に10kg近く落とすことが出来たのですが、メルボルンではどれだけ歩いてもせいぜい2,3kgほどしか落とせません。
モーニントン半島ならメルボルンからそれほど遠くないですし、車があれば週末も気軽に行けるところなのでポイントが高いです。
歴史的建築物、施設がある Point Nepean National Park
今回は天気に恵まれず、あまり開拓しませんでしたが、ソレントの先に国立公園、Port Nepean National Park はヨーロッパからオーストラリアに流れてきた移民が外敵から守るために軍の基地として使用されていたり、疫病が発生した時に患者を隔離するために使用された施設などが残されています(ちょうど今のコロナウィルスの時のような感じだったと思われます)。この辺りは天気が良ければ海もものすごく綺麗だと思います。次回天気が良ければ、国立公園の奥まで開拓したいと思います。
以上、今回は2泊3日の週末旅行でした。メルボルンから本当に近くて、しかしそこには西オーストラリア州のような美しい自然がある。まだまだ、自分の見聞は足りないなと痛感した旅であると同時に、まだまだ開拓するべきところはたくさんあるという期待が膨らむ旅となりました。
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