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オーストラリアに在住11年。永住権も取り、生活のベースもオーストラリアになり基本的にはオーストラリアに永住するものと考えていました。もし、日本に本帰国することがあるとすればオーストラリアで仕事がゲットできなくなるか親の介護のどちらかだろうと。

幸運にも仕事に関してはこの11年間で失うことは一度もなく、パンデミックの時も会社の半数近くの社員が解雇される中、私は運良く残れた方に含まれ、ひたすら上司・会社に感謝ですが、親の高齢化は止めることはできません。普段、電話で話をしてる限りでは声のトーンは普通に聞こえても、休暇で帰省して親の姿を肉眼で見るとその衰えに胸が痛くなったりというのはこれまでもありましたが、実は今年の8月に帰国した際には「これは帰国しないわけにはいかない」と強く実感する出来事がありました。

そんなわけで日本に本帰国します。正直、ここ数年は「このままオーストラリアにずっと残るか、日本に帰国するか」というのは常に私の中にありました。父がコロナ中に他界し、母は外出できず家で一人きり。父が他界してから母は帰省の都度「日本に本帰国することはもうないの?」と聞かれ、その都度心が本当に痛み、引き裂かれる思いもありました。

11年は本当に長かった。その間うれしかった事、感動したこと、辛かった事など色々ありましたが、こうやって終わりを迎えるとなると「終わり良ければすべて良し」という感じの心境で晴れ晴れした気持ちになり、辛かった事も含めて全ての経験がとても貴重なものに思えてきます。

これまでオーストラリアについて様々な事を投稿してきましたが、日本に帰国したらオーストラリアの最新の動向とは投稿できなくなるにしても(でもまたオーストラリアに戻る可能性も残しています)、オーストラリアで11年間日本人のいない環境でサラリーマンを経験してきたことは自分の財産ですし、そういう人はなかなかいないと思うので、引き続きオーストラリアについて書けることは投稿していきたいと思います。そして、11年ぶりの日本でのサラリーマン生活についてもオーストラリアと比較できるところなどあれば投稿していきたいです。

こちらの知り合いからも「いつかまたオーストラリアに戻ってこないの?」と聞かれますが、もちろん戻りたい。でも母次第なところもあるので何とも言えません。オーストラリアはアメリカのように永住権を取得しても5年のうち最低でも2年はオーストラリアで生活しないといけないというルールがあり、それを満たせないと永住権を持っていても入国できないというのがあるので、場合によっては入国できなくなるかもしれません。なのですごく考えました。しかし、自力でベッドから起き上がることが出来なかったり夜中にうなされていたり、これまで見たことのない親の姿を見た時「(日本に)帰ろう。。。」と自分の中できっぱり決めることができました。

はっきり言って帰ったところで私にできることは特にないと思います。ただ「日本に本帰国することはもうないの?」=帰ってきて欲しいという気持ちには応えることができるし、今まで自分を育ててくれた親の気持ちにここで応えないと申し訳ないだろうし、自分もきっと死ぬまで後悔する。ただ、それだけです。オーストラリアを離れる辛さもないわけではない。でも、完全にオーストラリアに来れなくなるわけでもないし、少なくとも観光ビザで来ることもできる。また、11年オーストラリア企業でシニア職に就いてきたので、何年後かにオーストラリアに戻りたいと思った時に就労ビザなり永住権なりビザをサポートしてくれるところもきっとあるはず、と思いたい。

とりあえず、今後は日本での生活で感じたことを海外移住者という目線で海外との違いなど述べられるところは述べていきたいと思います。

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