
オーストラリアは州によって祝日が異なります。国が定める祝日(クリスマス、イースターなどどの州も祝日になる)とは別に州で定める祝日(その州の記念日でその州のみ祝日)があるためです。日本でも私が子供の頃は東京都が10月1日を都民の日として東京都だけ祝日=学校も休み、なんてこともありましたが、こちらではそれが当たり前のような感じで各州で独自の祝日を設けています。ただ、年間の祝日数はそんなに違いがないように思えます。
メルボルンがあるVIC州ではスポーツが盛んでスポーツの大会を理由に祝日が設けられたりします。
ラグビー(AFL)の決勝の前日の金曜は休み
オーストラリアで人気スポーツと言えばラグビー。クリケットと人気を2分します。日本で言えば野球とサッカー、アメリカならアメリカンフットボールとバスケのような感じです。
オーストラリアのラグビーにはいくつか種類があります。AFL(Australian Football League)、NRL(National Rugby League)、そしてRugby Union(ワラビーズ、ナショナルチーム)。それぞれフィールドに立てる人数だったり、ルールに違いがあります。この中で日本でおなじみのラグビーのルールを適用しているのは Rugby Union。ワラビーズはオーストラリアのナショナルチームでラグビーのワールドカップでおなじみの人も少なくないのではないでしょうか?主に国際大会で適用される伝統的なラグビーのルールです(日本のラグビーと同じ)。
しかし、オーストラリアで人気のラグビーはオーストラリアンフットボールと呼ばれるAFLです。よくサッカーとバスケとラグビーを混ぜたような感じのスポーツと言われ、オーストラリアでのみ通用するルールであるため、ニュージーランドやイギリスなど他の国のラグビーファンからも「わけわからなすぎ。あんなのラグビーじゃない」と言われることが多いですが、オーストラリアでは絶大な人気です。
AFLと対を成すNRLは伝統的なラグビールールに近くシドニーがあるNSW州やゴールドコーストやブリズベン、ケアンズがあるQLD州で人気ですが、AFLはメルボルンがあるVIC州やパースがあるWA州、アデレードがあるSA州などで人気です。中でもVIC州がAFLの前身となるVFL(Victorian Football League)の発祥の地でもあることから、チームの数も圧倒的ですし、人気も絶大です。決勝戦はMCG(Melbourne Cricket Ground)で例年行われます。
そんなVIC州ではAFLの決勝(グランドファイナル)の前日の金曜日は祝日となります(通常9月の後半、日にちは試合のスケジュールの進行具合によって決まる)。「その週の金曜日は決勝戦観戦に備えてゆっくり休養してください」という州政府の素晴らしい心使い。日本だったら野球の日本シリーズ前日は祝日になるという感じだと思います。パースもAFL及びそのグランドファイナルは絶大な人気ですが、残念ながら休みにはなりません。
今年は昨日行われましたが、見事メルボルンの Collingwood (Magpies) が勝利し優勝を決めました。
メルボルンカップ(競馬、G1レース)の日は祝日
メルボルンカップはオーストラリアで最も大きな競馬のレースで11月の第一火曜日に行われます。メルボルンに限らずオーストラリア全土で多くのオージーはこの日ドレスアップします。女性はドレス、男性はフォーマルウェアで何故そのようにするのはわかりませんが、昔からの風習のようです。
VIC州ではこの日祝日になりますが、他州でも会社勤めの人などはレース開始直前になるとオフィス内のテレビがある所に社員が集まり始めみんなでレースを見るという所が多いのではないでしょうか?
オーストラリアの祝日
こんな話をすると「何?オーストラリア、そんなことで祝日にするの?超うらやましい」と思うかもしれませんが、オーストラリアの祝日の数は日本の半分程度しかありません。そしてその大半がイースター(4月)、クリスマス(12月)に集中するので、それ以外の月に祝日が発生するのが極端に少ないです。こちらに住んでいると日本のほぼ毎月週末3連休があるというのは非常に贅沢でうらやましいと思います。
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